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[W10-03] 昆虫のDNA配列データ解析を始めよう
2000年にショウジョウバエ(学名:Drosophila melanogaster)のゲノムが昆虫で初めて解読されて以来、多くの昆虫のゲノムが解読されてきた。2010年代から本格的に使われるようになった次世代DNAシーケンサーは昆虫学研究にも革命をもたらし、2020年に約500、2023年末には2,000以上の昆虫種のゲノムが公共データベースであるNCBI Genome (https://www.ncbi.nlm.nih.gov/datasets/genome/)に登録されている。昆虫種の学名さえわかれば、ゲノムをはじめとするDNAやRNAの配列データが(登録されていれば)誰でもダウンロードできるようになっている。あとはそれぞれのアイデアの下におもいおもいの配列比較解析や遺伝子発現解析が、しかも自分のパソコンでできる時代となっている。そのための日本語の解説書も充実してきている。また、公共データベースに欲しい配列データが登録されていなければ自ら解読し、他のデータと合わせてデータ解析することもできる。さあ、昆虫のDNA配列データ解析を始めよう!