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[W16-03] アリのトイレ形成と隠れたトイレの機能
多くのアリ種は地中などの閉空間で高密度に生息するため、巣外から持ち込まれた病原性微生物が巣内で広がる可能性がある。このため、集団レベルの様々な衛生行動が進化している。アリでは、コロニーメンバーが排泄する糞は、一部の空間にとして蓄積される事が様々な種で知られている。糞には病気の感染源となる微生物が含まれていると考えられており、 “トイレ”形成は集団的な衛生行動の一つであると考えられる。しかし、その形成過程や機能はこれまで知られていない。本研究では、アリの一種であるトゲオオハリアリを用いて、トイレ形成メカニズムと機能についての一連の研究を紹介する。特に、本種に特異的な腸内共生細菌に着目し、世代を超えた伝播様式におけるトイレの役割について議論する。