日本昆虫学会第84回大会・第68回日本応用動物昆虫学会大会 合同大会

講演情報

小集会

[W18] カイガラムシ談話会「河合省三先生を偲び、未来を語る」

2024年3月31日(日) 17:00 〜 18:30 D会場 (白橿2)

世話人:上里卓己、田中宏卓、岸本圭子

17:00 〜 17:15

[W18-01] 河合省三先生を偲ぶ

◯上里 卓己1、田中 宏卓2、岸本 圭子3 (1. 沖縄病害虫防技セ、2. 九州大・愛媛大、3. 龍谷大)

近年、果樹や天敵利用作物においてカイガラムシ類の被害が高まっており、その問題解決に向けた研究が進められている。一方、カイガラムシ類の形態分類・遺伝的分類の研究は進みつつあるものの、現場で非専門家が種を特定し、被害実態を把握・対策を講じるのは困難な場面も多く、分類への関心も非常に高い。このように農学の分野ではカイガラムシ類は応用・基礎両側面の研究対象として重要なグループであるが、カイガラムシの中にはユニークな生態をもつ種も知られており、ただの”虫”としての面白さもある。これまで同じカイガラムシを対象にさまざまな観点をもつ研究者が一堂に会する機会はほとんどなかったため、本小集会は応用動物昆虫学会・昆虫学会両会員にさまざまなカイガラムシ研究を紹介していただくことで、今後のカイガラムシ研究の発展につなげることを目的とした。
 本講演ではまず、1980年に発刊された日本原色カイガラムシ図鑑著者であり、カイガラムシ研究を牽引されてきた東京農業大学名誉教授 故河合省三先生(1936~2021年)の業績とお人柄を紹介する。