日本薬学会第140年会(京都)

セッション情報

一般シンポジウム

[S03] 薬事レギュレーションと創薬イノベーションのハーモナイゼーション

2020年3月26日(木) 09:00 〜 11:00 [C会場]Room B-2 (2F)

オーガナイザー:日下部 哲也(大阪市大院医)、近藤 昌夫(阪大院薬)

 自然弁証法の中に、「対立物の相互浸透の法則」がある。これは、対立する事物が相互に浸透しながら発展するという法則である。規制緩和という言葉に代表されるように、得てしてレギュレーション(規制)はイノベーションを阻む言葉として取り上げられることが多い。医薬品開発でもレギュレーションは単にイノベーションを阻む存在なのだろうか。

 周知のように、医薬品等は、品質、有効性及び安全性を確保するため、国際的にも規制調和した、厳格な薬事レギュレーションを遵守した上で開発することが求められている。製品の流通後も、製品品質の維持・向上を図り、適正使用を確保するとともに、偽造薬や不良品の市場迷入を防止等するため、様々なレギュレーションが導入されている。このようなレギュレーションは厳格である一方、開発の障害となるのではなく、真のイノベーションを達成するために、イノベーションの目的に応じて、現実的で適正なものに調和していることが求められる。

 本シンポジウムでは、産学官のシンポジストから医薬品等を取り巻く規制動向、開発の現状と課題を話題提供してもらい、レギュレーションとイノベーションの相互浸透を通じて日本から薬事関連の医療イノベーションをいかに起こすべきかを考える機会を提供したい。

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