日本薬学会第140年会(京都)

セッション情報

一般シンポジウム

[S20] 慢性疼痛メカニズムを紐解くグリア研究の新展開

2020年3月27日(金) 09:00 〜 11:00 [A会場]Room A (2F)

オーガナイザー:津田 誠(九大院薬)、森岡 徳光(広島大院医系科学)

がんや糖尿病,ウイルス感染,がん化学療法などで神経がダメージを受けた際に発症する耐え難い慢性的な痛み「神経障害性疼痛」は,患者のQOLを低下させ,原因疾患の治療にさえ悪影響を及ぼす。慢性疼痛の発症維持メカニズムは未だ不明で,根本的な治療法も確立されていない。慢性的な痛みは,急性の痛み信号の持続化という単純なものではなく,組織の炎症,神経系の傷害や機能異常によって生じる痛覚伝達系の構造・機能的変化に起因し,その中心的役割を担う細胞がグリア細胞であることが基礎研究から分かってきた。本シンポジウムでは,これまで世界のグリア研究を牽引し,そして生体イメージング技術などの最先端研究アプローチやグリア細胞のヘテロジェナイティーという新しいコンセプトなどから,慢性疼痛メカニズムを次々と明らかにしている4名の先生方に最新知見をご紹介いただき,末梢神経,脊髄,そして脳のすべての階層における新しい創薬コンセプトと今後の展望について議論する。

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