日本薬学会第140年会(京都)

セッション情報

一般シンポジウム

[S22] 第15回若手が拓く新しい薬剤学~がんを標的としたDDS開発の新展開~

2020年3月27日(金) 09:00 〜 11:00 [C会場]Room B-2 (2F)

オーガナイザー:勝見 英正(京都薬大)、東 顕二郎(千葉大院薬)

我が国の死因第1位である「がん」の治療では、副作用なく効果的に治療する方法の構築が喫緊の課題であり、その課題克服には革新的なドラッグデリバリーシステム (DDS) の開発が必要不可欠である。従来の抗がん剤、放射性核種、中性子捕捉療法用ホウ素などの低分子薬物に加えて、抗体医薬や核酸医薬などの高分子薬物を用いた最新のがん治療法の開発においても、DDS は重要な役割を果たす。なかでもがん組織のみに薬物を送達する標的化・放出制御技術の開発は切望されており、その実現に向けて様々な試みがなされている。本シンポジウムの前半で取り上げる、アミノ酸クラスターに基づく薬物標的化、中性子捕捉療法のための代謝制御型DDS、シクロデキストリンを用いたリポソームからの薬物放出制御は、いずれも新しいコンセプトに基づく標的化・放出制御のアプローチであり次世代型DDSとして、実用化が期待される。また後半では、核酸医薬及び医療用ナノ粒子の経肺投与による肺がん治療や腹腔内投与による抗体医薬の薬効増大などの新しい試みを紹介することで、投与方法の工夫による体内動態制御の有用性やその展望についても議論したい。本シンポジウムでは、最新の標的化・放出制御技術及び投与方法の工夫による体内動態制御などの多角的な観点で、がん治療におけるDDSの有用性と将来展望について来場者の皆様とともに考えたい。

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