日本薬学会第140年会(京都)

セッション情報

一般シンポジウム

[S39] 患者・一般向けの信頼性を担保した医薬品等情報提供のアプローチ ―持続可能でエビデンスに基づく公的な医薬品等情報の包括的な提供基盤の現状と展開―

2020年3月28日(土) 09:00 〜 11:00 [D会場]Room D (1F)

オーガナイザー:山本 美智子(熊本大院薬)、中山 健夫(京大院医)、入江 徹美(熊本大院薬)

医薬品情報を含めた医療情報は、メディア、インターネット上に溢れているが、誤った情報や不正確な情報も含まれており、また不確実な情報へ誘導するものもあり、時に一般市民に与える影響は少なくない。国内には、信頼性を担保した医薬品等を含む医療に関する包括的な情報提供サイトは存在しない。今やインターネットは国民の4人に3人が利用しているが、何が正しい情報でそれをどこから得るとよいかわからない状況である。医療系学会等への我々の調査でも、8割以上が「国民は医薬品情報等についてネットから適切に入手できていない。」と回答した。また、国内の殆どの医療情報サイトは、その有用性を判断する国際的な評価基準を満たしておらず、信頼性を担保する仕組みも十分とは言えない。欧米では、国民に向けた公的なエビデンスに基づいた包括的医療情報基盤が構築・整備され、普及が進んでいる。国内ではポリファーマシーなどの過剰医療や高齢化による医療費の増大などに直面している。適正な医療に向けた患者・消費者のヘルスリテラシ―の向上やそのニーズに合った信頼のおける包括的な情報提供は、関係者が協働して取り組むべき喫緊の課題である。今後の展開に向けて、我々の試みを含め国内外の状況を踏まえた討議を通して解決策を探りたい。

×

認証

×

要旨・抄録、PDFの閲覧には参加者用アカウントでのログインが必要です。参加者ログイン後に閲覧・ダウンロードできます。
» 参加者用ログイン