第17回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Bグループ

Mon. Oct 9, 2023 2:00 PM - 2:40 PM ポスター会場 (2号館3階 会議室231/会議室232+233/会議室234)

[P-011-B] アルツハイマー型認知症の患者における服薬支援および進行抑制への介入事例

大野 雄貴 (クオール(株)クオール薬局射水店)

【はじめに】
認知症は高齢化社会において増加傾向にある疾患であり、その進行を抑制し日常生活の質を維持することは重要である。わが国でも認知症施策が推進され、認知症になっても自分らしく暮らせる社会の実現を目指している。その中で薬剤師が適切な服薬支援及び薬学的介入を実施し、認知症の進行抑制に一翼を担うことが求められている。本発表では、薬剤師の介入によりアルツハイマー型認知症の患者における服薬状況の改善及び認知症の進行抑制に繋がった症例を報告する。
【症例概要】
70歳代女性で認知機能低下が目立ってきたため、長谷川式簡易検査及び画像診断にてアルツハイマー型認知症と診断され、当薬局にて服薬管理と認知症対応への介入を行った。電話にて服薬フォローアップを行い、認知症治療に有効な用量への増量提案を実施した。また、服薬忘れを改善するためにお薬カレンダー活用による服薬管理や一包化可能な薬剤への変更による服薬支援を実施した。さらに、服薬情報提供にて認知機能へ影響を及ぼすベンゾジアゼピン系薬剤と三環系抗うつ薬の削減を進めた。内服9種類から5種類への減薬により患者の服薬ストレス及び家族の精神的負担が軽減し、服薬状況も改善して今も服薬フォローにて継続出来ている。来局時や電話にて認知症の進行状況を把握し、BPSD悪化や中等度及び重度に該当する症状は認められず、認知症の進行は抑えられていると確認した。ケアマネージャーとも連絡をとり、患者の活動性低下や社会交流の機会減少を改善することにも繋げた。
【考察】
今回一連の取り組みを通して、本患者における今後の認知症の進行抑制に薬剤師として貢献できたと考えられる。適切な薬物療法の管理を含めた認知症対応において、薬剤師の介入が重要な役割を果たすことが示唆される。薬局薬剤師として処方医や多職種との連携を図り、薬剤師の視点で認知症サポートを実施していくことが重要である。