[P-040-A] がん患者に対する服薬指導後のフォローアップ(FU)を妨げる要因の解析
【目的】
専門医療機関連携薬局の認定要件でもある、病院に対する服薬指導後の情報提供を行うため、フロンティアていね薬局(当薬局)では、がん患者に対する服薬指導の際に、フォローアップ(FU)の必要な患者に対して予め服薬フォローシートを添付することでFUへの意識を高めている。しかし、様々な理由でFUの実施に至らない事例も見受けられるため、本研究は、FUに繋がらなかった事例について理由を集計し、必要な患者にFUを行うための対策を検討することを目的とした。
【方法】
2021年12月1日から2022年4月30日までの5か月間に、当薬局において抗がん剤による治療が行われている患者に対する処方の中で、連携充実加算が算定された患者・新しい治療レジメンが開始された患者・レジメンや支持療法薬の内容に変更があった患者を服薬フォローシート対象事例とし、FUに繋がらなかった事例について理由を集計した。
【結果】
服薬フォローシート対象313事例のうち、FUに繋がらなかった事例は34.2%であった。内訳は、患者からFUを拒否された事例が67.3%、薬剤師判断によりFUを見送った事例が32.7%であった。患者側の要因では、何かあれば患者が病院へ直接連絡する・受診間隔が短い・連絡を受ける暇がないという理由が多かった。薬剤師側の要因では、受診間隔が短い・患者の体調が安定しているという理由が多かった。
【考察】
患者によるFU拒否事例の中には、薬局薬剤師が患者から十分な信頼を得られていない事例が一定数含まれると推察され、日頃から患者の信頼を獲得する適切な服薬支援の実践が重要と考えられる。また、受診間隔が短く薬剤師がFU不要と判断した事例の中には、調剤後数日での副作用確認が必要と思われる事例が含まれていた。必要な患者に対してもれなくFUを行うため、受診間隔に関わらず副作用の好発時期に対する意識を高めることが今後の課題と考えられる。
専門医療機関連携薬局の認定要件でもある、病院に対する服薬指導後の情報提供を行うため、フロンティアていね薬局(当薬局)では、がん患者に対する服薬指導の際に、フォローアップ(FU)の必要な患者に対して予め服薬フォローシートを添付することでFUへの意識を高めている。しかし、様々な理由でFUの実施に至らない事例も見受けられるため、本研究は、FUに繋がらなかった事例について理由を集計し、必要な患者にFUを行うための対策を検討することを目的とした。
【方法】
2021年12月1日から2022年4月30日までの5か月間に、当薬局において抗がん剤による治療が行われている患者に対する処方の中で、連携充実加算が算定された患者・新しい治療レジメンが開始された患者・レジメンや支持療法薬の内容に変更があった患者を服薬フォローシート対象事例とし、FUに繋がらなかった事例について理由を集計した。
【結果】
服薬フォローシート対象313事例のうち、FUに繋がらなかった事例は34.2%であった。内訳は、患者からFUを拒否された事例が67.3%、薬剤師判断によりFUを見送った事例が32.7%であった。患者側の要因では、何かあれば患者が病院へ直接連絡する・受診間隔が短い・連絡を受ける暇がないという理由が多かった。薬剤師側の要因では、受診間隔が短い・患者の体調が安定しているという理由が多かった。
【考察】
患者によるFU拒否事例の中には、薬局薬剤師が患者から十分な信頼を得られていない事例が一定数含まれると推察され、日頃から患者の信頼を獲得する適切な服薬支援の実践が重要と考えられる。また、受診間隔が短く薬剤師がFU不要と判断した事例の中には、調剤後数日での副作用確認が必要と思われる事例が含まれていた。必要な患者に対してもれなくFUを行うため、受診間隔に関わらず副作用の好発時期に対する意識を高めることが今後の課題と考えられる。