第17回日本薬局学会学術総会

講演情報

一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Bグループ

2023年10月9日(月) 14:00 〜 14:40 ポスター会場 (2号館3階 会議室231/会議室232+233/会議室234)

[P-050-B] 低用量エストロゲン・プロゲスチン製剤服用患者における喫煙状況と禁煙行動への要因

浅倉 晴菜1, 湯谷 勝治1, 林 千佳世1, 山足 拡美2 (1.アイングループ(株)ファーマシィ ファーマシィ薬局南森町, 2.学術支援部)

【目的】
低用量エストロゲン・プロゲスチン製剤(LEP)は、喫煙により血栓症が増加するとの報告があり、LEP服用喫煙者に対する有効な禁煙指導が求められる。ヘルスビリーフモデル(HBM)は、罹患可能性、重大性、有益性、行動のきっかけ(メディア等からの情報、周囲のすすめ等)により構成される健康行動理論である。この度HBMをもとに構成した質問紙調査を実施し、LEP服用患者の喫煙に対する感情や認識を明らかにすると共に、禁煙できないLEP服用患者への支援のあり方について検討を行った。
【方法】
2022年9月21日~2023年2月28日に当薬局に来局したLEP処方2回目以降の患者を対象に、年齢、喫煙状況およびHBMを構成する項目の該当度(5点尺度リッカート式で回答)について、無記名自記式質問紙調査を実施した。調査結果はLEP服用開始に伴う禁煙の有無を目的変数に、年齢およびHBMを構成する項目を説明変数とする多重ロジスティック回帰分析により検討を行った(日本薬局学会倫理審査委員会承認番号 22005-2)。
【結果】
欠測のない514名の回答を分析対象とした(有効回答率99.6%)。「血栓症の可能性」「周囲のすすめ」「血栓症予防に対する有益性」は禁煙実施患者を増加させる傾向を認めた。オッズ比はそれぞれ2.1、1.9、1.5であった。また「血栓症の重大性」「メディア等からの情報」はオッズ比が概ね1であり、特に「メディア等からの情報」は平均スコアが2.4点で、4.4点ともっとも平均スコアの高かった「血栓症の重大性」と比較し約2点低かった。
【考察】
メディア等からの情報は積極的に活用されていない傾向が見てとれた一方、医師や薬剤師を含む周囲の勧めは、禁煙を開始する患者を増やす傾向が確認された。血栓症の重大性よりも血栓症が喫煙患者自身に生じうることとの認識を促すこと、禁煙を行えば血栓症の発症リスクが低下するという有益性を強調する指導がLEP服用喫煙患者に対する禁煙指導に有用と考えられた。