[P-067-A] うつ病患者の服薬継続支援に関する薬局薬剤師の意識調査と課題分析
【目的】
うつ病患者は、治療開始から数ヵ月以内に服薬中断する患者が多く、日本うつ病学会が作成している「うつ病看護ガイドライン」においても、服薬継続への支援として3つの項目が挙げられている。うつ病患者の服薬継続支援に対し薬局薬剤師が介入するための課題を明らかにすることを目的に、今回は薬局薬剤師の意識調査を行ったので報告する。
【方法】
東京地区の薬局17店舗に所属する薬剤師54名にアンケート調査を実施した。その内容はガイドライン上の「服薬継続への支援」の3項目((1)疾患や症状の理解・受け入れの援助[a-c]、(2)作用・有害事象の知識の提供と観察[d-g]、(3)服薬状況の観察と援助について[h-j])に対応した指導事項について、実施の有無を確認するものとした。
【結果】
54名から回答を得た。上記(1)について「できている」と回答した薬剤師の割合は、(a)病識や症状の傾聴:67%、(b)抑うつ症状が疾病から起こることを説明:48%、(c)疫学や原因となる神経伝達物質の説明:6%だった。(2)に関しては(d)効果発現までの期間・服用中断しないように説明:91%、(e)薬物治療の効果のフィードバック:65%、(g)自分に合った薬を探すことが必要であることの説明:52%だった。(3)に関しては(h)正確に服用できているか確認:100%、(i)怠薬や飲み忘れの理由と解決策の確認:80%、(j)飲み忘れの対処方法や屯用薬の使用状況の確認:91%であった。
【考察】
今回の結果から、最も大きな課題であった(1)については、患者の話に傾聴し信頼関係を構築するたのコミュニケーション能力、症状や疾患に対して患者が理解できる説明ができるための知識を含めたスキルなどが不足していることが明らかとなった。ガイドラインでは、患者の「自身が病気である」という認識は服薬継続に大きく影響するとされており、疾患や症状の理解・受け入れをサポートする標準的な方法の開発が必要であると考察した。
うつ病患者は、治療開始から数ヵ月以内に服薬中断する患者が多く、日本うつ病学会が作成している「うつ病看護ガイドライン」においても、服薬継続への支援として3つの項目が挙げられている。うつ病患者の服薬継続支援に対し薬局薬剤師が介入するための課題を明らかにすることを目的に、今回は薬局薬剤師の意識調査を行ったので報告する。
【方法】
東京地区の薬局17店舗に所属する薬剤師54名にアンケート調査を実施した。その内容はガイドライン上の「服薬継続への支援」の3項目((1)疾患や症状の理解・受け入れの援助[a-c]、(2)作用・有害事象の知識の提供と観察[d-g]、(3)服薬状況の観察と援助について[h-j])に対応した指導事項について、実施の有無を確認するものとした。
【結果】
54名から回答を得た。上記(1)について「できている」と回答した薬剤師の割合は、(a)病識や症状の傾聴:67%、(b)抑うつ症状が疾病から起こることを説明:48%、(c)疫学や原因となる神経伝達物質の説明:6%だった。(2)に関しては(d)効果発現までの期間・服用中断しないように説明:91%、(e)薬物治療の効果のフィードバック:65%、(g)自分に合った薬を探すことが必要であることの説明:52%だった。(3)に関しては(h)正確に服用できているか確認:100%、(i)怠薬や飲み忘れの理由と解決策の確認:80%、(j)飲み忘れの対処方法や屯用薬の使用状況の確認:91%であった。
【考察】
今回の結果から、最も大きな課題であった(1)については、患者の話に傾聴し信頼関係を構築するたのコミュニケーション能力、症状や疾患に対して患者が理解できる説明ができるための知識を含めたスキルなどが不足していることが明らかとなった。ガイドラインでは、患者の「自身が病気である」という認識は服薬継続に大きく影響するとされており、疾患や症状の理解・受け入れをサポートする標準的な方法の開発が必要であると考察した。