[P-070-A] 小児患者の散剤に対する苦手意識について
【目的】
小児は体重による用量調整等が必要なため、散剤が処方される機会が多い。しかし、小児は散剤の味や香り等の嗜好によって服用を拒否するおそれがあるため、薬局薬剤師は小児患者に対応する際、用法や用量、薬効等のみならず、嗜好に関する説明や服用方法を保護者に説明する必要がある。そこで、小児の散剤に対する苦手意識や服用させる保護者の不安等を調査した。
【方法】
2023年4月14日~5月7日に当グループが福島県と宮城県で運営する保険薬局3店舗に7歳未満の小児の処方箋を持参した保護者に、散剤に対する小児の苦手意識や服用させる保護者の不安等のアンケート調査を行った。苦手意識は、「色」「味」等の7項目と「全体的な苦手意識」を5段階評価し、各項目と「全体的な苦手意識」との関連性をCSポートフォリオ分析した。保護者の不安は、「味」「香り」等の9項目の不安の強さを5段階評価した(アイングループ医療研究倫理審査委員会承認番号:AHD-0200)。
【結果】
85名中49名から有効回答を得た。小児に散剤を服用させた経験がある保護者37名のうち、25名が小児の散剤を苦手とする理由を理解していた。CSポートフォリオ分析では、「苦味」「口内の感触」の「全体的な苦手意識」への関連性が見られた。一方、小児に散剤が処方された際の保護者の不安の強さは、「苦味」が4.06±1.20(mean±SD)と最も高かったが、「口内の感触」は2.92±1.55(mean±SD)で9項目中7番目であった。
【考察】
本研究から、小児の散剤への苦手意識に「苦味」「口内の感触」が関係する可能性が示されたが、保護者は「苦味」に不安を感じていたものの、「口内の感触」にはあまり不安を感じていないことが示唆された。したがって、薬局薬剤師は、小児患者への散剤処方に際して、必要に応じて保護者に「味」だけでなく「食感」をマスクする服用方法も提案し、小児の効果的な薬物療法の実現に貢献することが重要である。
小児は体重による用量調整等が必要なため、散剤が処方される機会が多い。しかし、小児は散剤の味や香り等の嗜好によって服用を拒否するおそれがあるため、薬局薬剤師は小児患者に対応する際、用法や用量、薬効等のみならず、嗜好に関する説明や服用方法を保護者に説明する必要がある。そこで、小児の散剤に対する苦手意識や服用させる保護者の不安等を調査した。
【方法】
2023年4月14日~5月7日に当グループが福島県と宮城県で運営する保険薬局3店舗に7歳未満の小児の処方箋を持参した保護者に、散剤に対する小児の苦手意識や服用させる保護者の不安等のアンケート調査を行った。苦手意識は、「色」「味」等の7項目と「全体的な苦手意識」を5段階評価し、各項目と「全体的な苦手意識」との関連性をCSポートフォリオ分析した。保護者の不安は、「味」「香り」等の9項目の不安の強さを5段階評価した(アイングループ医療研究倫理審査委員会承認番号:AHD-0200)。
【結果】
85名中49名から有効回答を得た。小児に散剤を服用させた経験がある保護者37名のうち、25名が小児の散剤を苦手とする理由を理解していた。CSポートフォリオ分析では、「苦味」「口内の感触」の「全体的な苦手意識」への関連性が見られた。一方、小児に散剤が処方された際の保護者の不安の強さは、「苦味」が4.06±1.20(mean±SD)と最も高かったが、「口内の感触」は2.92±1.55(mean±SD)で9項目中7番目であった。
【考察】
本研究から、小児の散剤への苦手意識に「苦味」「口内の感触」が関係する可能性が示されたが、保護者は「苦味」に不安を感じていたものの、「口内の感触」にはあまり不安を感じていないことが示唆された。したがって、薬局薬剤師は、小児患者への散剤処方に際して、必要に応じて保護者に「味」だけでなく「食感」をマスクする服用方法も提案し、小児の効果的な薬物療法の実現に貢献することが重要である。