第17回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Aグループ

Mon. Oct 9, 2023 1:10 PM - 1:50 PM ポスター会場 (2号館3階 会議室231/会議室232+233/会議室234)

[P-091-A] オンライン服薬指導に関する課題調査について

鶴田 將人1, 町田 理紗2, 南 佑佳3, 末松 善雄4 (1.総合メディカル(株) そうごう薬局 北越谷店, 2.越谷レイクタウン店, 3.和合店, 4.総合メディカル(株))

【目的】
オンライン服薬指導については、2019年の薬機法改正、2020年の0410対応、2022年の診療報酬改定と法的な体制も整えられてきており、サポートシステムも各社から出されている。しかし、電子機器を用いた服薬指導はあまり実施されておらず、その課題を薬剤師自身も認識できていない。そこで今回、オンライン服薬指導に関する課題を明確にすることを目的に、薬剤師を対象とした意識調査を行ったので報告する。
【方法】
2022年3月に、そうごう薬局薬剤師を対象としてオンライン服薬指導の「経験」、「システムへの理解度」、「法令への理解度」、「オンライン服薬指導実施に対する意欲」に関する意識調査アンケートを実施した。アンケートのうち、システムおよび法令への理解度については、5段階で自らの理解度を自己評価で記入し、経験および意欲については有無を確認した。
【結果】
意識調査は166人に実施し、全員から回答を得られた。116人(69.9%)が電話などで服薬指導した経験はあったが、電子機器を用いた服薬指導を行った薬剤師は1人であった。システムおよび法令への理解度が高くないと回答したのはそれぞれ49人(29.5%)、62人(37.3%)であった。93人(56.1%)が電子機器を用いた服薬指導を実施してみたくないと回答し、したくないと回答した理由は「自信がない」(50人)、「業務過多」(51人)であった。
【考察】
今回の調査より、オンライン服薬指導に関する課題として、経験者が圧倒的に少ないことを再確認した。また、「自信がない」との回答も多かったことより、システムや法令に対する薬剤師の理解を高めていくことや、事前体験研修も有効だと考える。今後、経験者の気づきを共有することや、継続的に模擬患者応対研修を実施することで、効果的なオンライン服薬指導の方法を検討する。