[P-097-A] かかりつけ機能を基盤とした専門医療機関連携薬局としての取り組み
【はじめに】
患者のための薬局ビジョンでは地域包括ケアシステムの一翼を担う薬局として服薬情報の一元的・継続的把握や在宅対応、医療機関との連携などかかりつけ機能を備えた上で健康サポート機能や高度薬学管理機能の強化・充実が求められている。一方で専門医療機関連携薬局の9割以上ががん治療を行っている基幹病院の門前薬局であり患者の本来のかかりつけ薬局が専門医療機関連携薬局である場合は少ない。本報告では基幹病院から離れた場所に立地する当薬局において専門医療機関連携薬局としてかかりつけ機能が重要と考えられた症例を2件紹介する。
【症例】
症例1 60代男性、以前より近医受診時に当薬局を利用されていた。胸痛や呼吸苦あり基幹病院を受診し肺癌と診断されアファチニブ開始となったが治療9か月目にPD判定となり在宅医療へ移行となった。抗がん剤治療開始時の不安の解消や治療中の副作用管理、在宅移行時の医療スタッフへの情報提供など、かかりつけ薬局として治療前から終末期まで一貫して関与できた。
症例2 60代男性、濾胞性リンパ腫でオビヌツズマブ+ベンダムスチン療法を6コース施行された。治療終了10か月後に患者家族の付き添いで来局された際に体調不良の相談を受けた。37.4℃の発熱、乾性咳嗽、SpO2:93%と低下あり3日前に近医受診でCOVID-19抗原検査、インフルエンザ検査ともに陰性であることを聴取した。患者には免疫力低下による感染症の可能性を伝えて主治医に連絡するように指導し、翌日病院受診されニューモシスチス肺炎と診断された。
【考察】
2つの症例より、治療フェーズが移行してもシームレスに患者に関わることができ、抗がん剤治療終了後も継続的に患者状況を把握することができることから、患者本位の薬学的管理を実施する上で、専門医療機関連携薬局が充分なかかりつけ機能を発揮することが重要と考える。
患者のための薬局ビジョンでは地域包括ケアシステムの一翼を担う薬局として服薬情報の一元的・継続的把握や在宅対応、医療機関との連携などかかりつけ機能を備えた上で健康サポート機能や高度薬学管理機能の強化・充実が求められている。一方で専門医療機関連携薬局の9割以上ががん治療を行っている基幹病院の門前薬局であり患者の本来のかかりつけ薬局が専門医療機関連携薬局である場合は少ない。本報告では基幹病院から離れた場所に立地する当薬局において専門医療機関連携薬局としてかかりつけ機能が重要と考えられた症例を2件紹介する。
【症例】
症例1 60代男性、以前より近医受診時に当薬局を利用されていた。胸痛や呼吸苦あり基幹病院を受診し肺癌と診断されアファチニブ開始となったが治療9か月目にPD判定となり在宅医療へ移行となった。抗がん剤治療開始時の不安の解消や治療中の副作用管理、在宅移行時の医療スタッフへの情報提供など、かかりつけ薬局として治療前から終末期まで一貫して関与できた。
症例2 60代男性、濾胞性リンパ腫でオビヌツズマブ+ベンダムスチン療法を6コース施行された。治療終了10か月後に患者家族の付き添いで来局された際に体調不良の相談を受けた。37.4℃の発熱、乾性咳嗽、SpO2:93%と低下あり3日前に近医受診でCOVID-19抗原検査、インフルエンザ検査ともに陰性であることを聴取した。患者には免疫力低下による感染症の可能性を伝えて主治医に連絡するように指導し、翌日病院受診されニューモシスチス肺炎と診断された。
【考察】
2つの症例より、治療フェーズが移行してもシームレスに患者に関わることができ、抗がん剤治療終了後も継続的に患者状況を把握することができることから、患者本位の薬学的管理を実施する上で、専門医療機関連携薬局が充分なかかりつけ機能を発揮することが重要と考える。