[P-109-A] 高齢者における抗コリン系薬の服用実態調査
【目的】
抗コリン系薬は認知機能低下等の有害事象も知られ、高齢者ではリスク管理が重要である。「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」では、漫然処方を薬剤師が定期的に見直すことで薬剤数や薬物有害事象の削減に繋がると記載されている。当薬局では、抗コリン系薬に注目しトレーシングレポート(以下、TR)を介した減薬提案を行ってきたが、より多くの提案ができるのではないかと感じた。そこで副作用の早期発見、TRの手順を整える目的で当薬局における抗コリン系薬の調剤実態の調査を行った。
【方法】
2022年8~10月に共栄堂薬局南高田町店に来局した患者の内、内服抗コリン系薬が14日分以上調剤されている75歳以上の患者背景(年齢、性別、服用内服薬剤数、併科診療数、検査値情報有無、副作用症状有無、減薬希望有無、抗コリン系薬に関連するTRの有無)を薬剤服用歴管理記録から抽出した。また、調剤内容毎にARS及びACBスコアを当てはめた。対象とする抗コリン系薬は「高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)」第30頁に記載のある薬剤とした。
【結果】
来局者1512名のうち対象患者は49名、内訳はH2受容体拮抗薬24名、過活動膀胱治療薬10名、骨格筋弛緩薬5名、抗うつ薬4名、抗精神病薬および抗不整脈薬、制吐薬、H1受容体拮抗薬が各2名であった。検査値情報有5名、副作用症状有2名、減薬希望有1名、TR有4名であった。服用内服薬剤数、併科診療数毎のARS及びACBスコアの分布に明らかな偏りは見られなかった。
【考察】
ARS及びACBスコアの偏りは見られないことから、抗コリン系薬は満遍なく意識する必要がある。適切な見直しに必要と考えた薬歴における検査値情報や副作用情報、減薬希望情報は少なく感じ、今後は漏らさず聞き取り及び薬歴記載する必要がある。要所を押さえた薬歴記載が見直しの鍵となり、薬剤師の継続的な患者フォローアップを支持する事になり、有害事象早期発見やTR提案に繋がると考える。
抗コリン系薬は認知機能低下等の有害事象も知られ、高齢者ではリスク管理が重要である。「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」では、漫然処方を薬剤師が定期的に見直すことで薬剤数や薬物有害事象の削減に繋がると記載されている。当薬局では、抗コリン系薬に注目しトレーシングレポート(以下、TR)を介した減薬提案を行ってきたが、より多くの提案ができるのではないかと感じた。そこで副作用の早期発見、TRの手順を整える目的で当薬局における抗コリン系薬の調剤実態の調査を行った。
【方法】
2022年8~10月に共栄堂薬局南高田町店に来局した患者の内、内服抗コリン系薬が14日分以上調剤されている75歳以上の患者背景(年齢、性別、服用内服薬剤数、併科診療数、検査値情報有無、副作用症状有無、減薬希望有無、抗コリン系薬に関連するTRの有無)を薬剤服用歴管理記録から抽出した。また、調剤内容毎にARS及びACBスコアを当てはめた。対象とする抗コリン系薬は「高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)」第30頁に記載のある薬剤とした。
【結果】
来局者1512名のうち対象患者は49名、内訳はH2受容体拮抗薬24名、過活動膀胱治療薬10名、骨格筋弛緩薬5名、抗うつ薬4名、抗精神病薬および抗不整脈薬、制吐薬、H1受容体拮抗薬が各2名であった。検査値情報有5名、副作用症状有2名、減薬希望有1名、TR有4名であった。服用内服薬剤数、併科診療数毎のARS及びACBスコアの分布に明らかな偏りは見られなかった。
【考察】
ARS及びACBスコアの偏りは見られないことから、抗コリン系薬は満遍なく意識する必要がある。適切な見直しに必要と考えた薬歴における検査値情報や副作用情報、減薬希望情報は少なく感じ、今後は漏らさず聞き取り及び薬歴記載する必要がある。要所を押さえた薬歴記載が見直しの鍵となり、薬剤師の継続的な患者フォローアップを支持する事になり、有害事象早期発見やTR提案に繋がると考える。