[P-112-A] 「濫用等のおそれのある医薬品」の適正販売に関する実態調査~薬剤師と登録販売者の比較~
【目的】
「濫用等のおそれのある医薬品」(以下、「濫用等医薬品」)の適正な販売のため、薬局及びドラッグストアに販売の自主的な対策が求められているものの、販売の実態に関する調査は行われていない。本研究では、ドラッグストアでの「濫用等医薬品」販売の実態を明らかにし、問題点とその改善策を模索することを目的とする。
【方法】
2023年2月17日~3月3日の期間で、ウエルシア薬局の東海エリア267店舗の薬剤師と登録販売者(以下、登販)を対象に「濫用等医薬品」の販売に関する無記名アンケート調査(Googleフォーム)を行い、回収したアンケートの薬剤師と登販の結果を比較した(Fisher's exact test)。
【結果】
アンケートの回収数は薬剤師:161人、登販:277人であった。「濫用等医薬品」の販売時に購入理由を確認する頻度についての比較では、「必ず理由を尋ねる」又は「だいたい尋ねる」と回答した割合は、複数個購入の時は薬剤師:82.6%、登販:92.4%(p<.0001)、1個購入の時は薬剤師:54.0%、登販:67.5%(p=0.012)であった。「濫用等医薬品」の販売時に購入者の氏名や年齢などの確認が取れない場合の対応についての比較では、「一律で販売を断る」と回答した割合は、購入者が若年者(10代、20代前半まで)の時は薬剤師:46.6%、登販:56.0%(p=0.015)、購入者が成人(20代後半以上)の時は薬剤師:17.4%、登販:18.1%(p=0.484)であった。また、販売時に若年者の氏名や年齢などの確認が取れない場合に「一律で販売する」の回答は薬剤師、登販共に0件であった。
【考察】
「濫用等医薬品」の販売において、特に注意が必要な複数個購入や購入者が若年者の場合に、薬剤師と登販のいずれもが積極的に適正な販売に努めていること、登販がより厳格な対応傾向にあることが明らかになった。しかし、各店舗で販売個数を制限しても複数店舗で購入を繰り返す恐れもあるため購入情報の登録が必要だと考えられる。
「濫用等のおそれのある医薬品」(以下、「濫用等医薬品」)の適正な販売のため、薬局及びドラッグストアに販売の自主的な対策が求められているものの、販売の実態に関する調査は行われていない。本研究では、ドラッグストアでの「濫用等医薬品」販売の実態を明らかにし、問題点とその改善策を模索することを目的とする。
【方法】
2023年2月17日~3月3日の期間で、ウエルシア薬局の東海エリア267店舗の薬剤師と登録販売者(以下、登販)を対象に「濫用等医薬品」の販売に関する無記名アンケート調査(Googleフォーム)を行い、回収したアンケートの薬剤師と登販の結果を比較した(Fisher's exact test)。
【結果】
アンケートの回収数は薬剤師:161人、登販:277人であった。「濫用等医薬品」の販売時に購入理由を確認する頻度についての比較では、「必ず理由を尋ねる」又は「だいたい尋ねる」と回答した割合は、複数個購入の時は薬剤師:82.6%、登販:92.4%(p<.0001)、1個購入の時は薬剤師:54.0%、登販:67.5%(p=0.012)であった。「濫用等医薬品」の販売時に購入者の氏名や年齢などの確認が取れない場合の対応についての比較では、「一律で販売を断る」と回答した割合は、購入者が若年者(10代、20代前半まで)の時は薬剤師:46.6%、登販:56.0%(p=0.015)、購入者が成人(20代後半以上)の時は薬剤師:17.4%、登販:18.1%(p=0.484)であった。また、販売時に若年者の氏名や年齢などの確認が取れない場合に「一律で販売する」の回答は薬剤師、登販共に0件であった。
【考察】
「濫用等医薬品」の販売において、特に注意が必要な複数個購入や購入者が若年者の場合に、薬剤師と登販のいずれもが積極的に適正な販売に努めていること、登販がより厳格な対応傾向にあることが明らかになった。しかし、各店舗で販売個数を制限しても複数店舗で購入を繰り返す恐れもあるため購入情報の登録が必要だと考えられる。