第17回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Bグループ

Mon. Oct 9, 2023 2:00 PM - 2:40 PM ポスター会場 (2号館3階 会議室231/会議室232+233/会議室234)

[P-116-B] 医薬品の供給不安が薬局調剤時の疑義照会に与える影響

板谷 将雄 ((株)エヌ・エム・アイ 能力開発室)

【目的】
近年医薬品供給不安が薬物治療に影響を及ぼしている。医療機関で処方変更する事例もあるが、薬局で疑義照会が必要な事例も発生している。そこで各薬局の疑義照会の結果を解析することで、医薬品の供給不安による処方変更の実態を明らかにし、過去の研究結果と比較することで疑義照会を含めた調剤薬局業務に与える影響を明らかにする。
【方法】
弊社薬局39店舗において、2022年10月1日から2023年3月31日までの疑義照会の事例を収集し、各事例を供給不安に起因する疑義照会とそれ以外の疑義照会に分類した。得られた結果に対し、過去に行った疑義照会の集計結果と比較を行った。対照とする調査の集計期間は2019年1月1日から同年6月30日の結果を用いた。
【結果】
応需枚数415,613枚(前回比11,767枚の減少)に対して、疑義照会件数は8,453件(同3,684件増加)、疑義照会率として2.03%(同0.91%の上昇)であった。その内、医薬品の供給不安による疑義照会は1,398件(同1314件の増加)であり、疑義照会全体に占める割合は16.5%(同14.7%の上昇)となった。
【考察】
残薬調整などの対人業務による疑義照会の増加、並びに医薬品の供給不安に関する疑義照会の増加に起因し、全体の疑義照会件数は1.8倍程度に増加している。一方で、供給不安に起因する疑義照会に着目すると、その件数は16倍以上に増加している。処方変更の際、後発品代替など疑義照会をせずに代替可能な事例も存在するが、漢方薬の変更や、他成分の薬剤への変更、また錠剤の粉砕などの剤形変更を伴う調剤については疑義照会が必要であり、薬局業務に与える影響は大きい。そのため供給不安に関する疑義照会についても疑義照会プロトコルの活用による疑義照会の簡素化や、医薬品メーカーによる代替案の明示などが業務負担軽減や効率化につながると考える。