第17回日本薬局学会学術総会

講演情報

一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Bグループ

2023年10月9日(月) 14:00 〜 14:40 ポスター会場 (2号館3階 会議室231/会議室232+233/会議室234)

[P-137-B] 患者の不安が疼痛管理へ及ぼす影響と、服薬指導により疼痛コントロールの改善に寄与した一例。

柴田 与司博 ((株)ストーン・フィールド サン薬局十三店)

【目的】
フェンタニルからヒドロモルフォンへオピオイドローテーションした際、疼痛コントロール不良になった患者へ、副作用 (SE)及びオピオイドの使用方法の指導により治療の不安を解消し、服用オピオイド量を低減できた事例を報告する。
【症例】
80 代 男性。癌性疼痛による全身症状が安定した為退院後、訪問薬剤管理の対応開始。フェンタニルテープ 26mg/日、Rescueとしてオキノーム散20mg が処方されていた。フェンタニルの増量を続けてきたが、フェンタニルテープを 28mg/日に増量して1カ月後、疼痛コントロール不良により、ヒドロモルフォン徐放錠 168mg/日、Rescueをオキノーム散からヒドロモルフォン錠24mg/回の処方に変更。Rescueの使用回数は1時間に1回と高頻度の使用にもかかわらず、眠気の SE がほとんど 出ていなかった。薬剤は日付通り使用されていたが、訪問看護と連携しコンプライアンス不良が発覚した。疼痛コントロール向上のために必要な指導を対面、電話で1週間の間に複数回行った。また、数種類あった吐き気止めの整理を行い、適切な服薬ができるように対策を行った。【結果】
Rescue使用回数が約 9 回/日だったところ、指導開始 10 日後には約 4 回/日に使用回数の低減が見られた。指導開始時には「どんどん増えるし、吐き気が怖くて飲むのが不安」と言っていたが、指導開始 14 日後に「飲んでるからか最近眠気がすごい」という訴えがあり、定期服用のヒドロモルフォン徐放錠のコンプライアンス向上が認められた。
【考察】
症例患者の疼痛コントロール不良は、服薬コンプライアンスの低さが原因と考えられる。コンプライアンス不良の要因としては病状悪化やオピオイド変更に対する不安が大きく、服薬や SE の対処法等を正しく説明し、理解させることが疼痛コントロールに影響を与えた。本症例は服薬に対する患者の不安がコンプライアンス、疼痛コントロールに大きく関与していたと考察される。