[P-151-A] 「重度視覚障害者への在宅介入がコンプライアンスを大幅に改善した1例」
【背景】
在宅医療を実施する薬局数は年々増加している。本稿では、服薬管理を行う上で過度の支援介入による患者自身の尊厳と自立を妨げないように配慮した、重度視覚障害者への在宅医療症例を報告する。
【症例】
独居70代女性。既往症は糖尿病、高血圧、脂質異常症、認知症であった。服用薬はテネリア錠20mgⓇ、ロサルヒド配合錠LDⓇ、メマンチン錠10mg、メマンチン錠5mg、アトルバスタチン錠10mgで、全て朝食後処方であった。他薬局にてカレンダーによる在宅介入がされていたが、コンプライアンスが著しく低下した状況であり、特筆すべきリスクとして1日に3日分の薬を過量服用し低血圧、低血糖症状を起こした経緯もあり、毎朝ケアマネ―ジャーが当日分の薬を訪問配薬していた。
ケアマネージャーに過大な負担がかかっている状況下で、地域包括支援センターより当薬局(アイセイ薬局日赤前店)に相談があり、介入する運びとなった。
服薬管理のため、定時配薬できる服薬支援装置を導入した。導入初期は服薬支援装置を手で触らせ、薬の入ったケースの開け方を理解習得するまで連日患者宅に通い、点字を付ける、輪ゴムを付けるなど種々な開封補助を試した。その結果、セロハンテープを用いた方法で解決できた。残薬情報をベースにコンプライアンス表を作成して経過観察を行った結果、服薬支援装置の導入から2週間後には残薬は確認されなかった。
【考察】
服薬支援装置を用いることで、コンプライアンスの改善が図れたと同時に、本支援装置は定時にのみ取り出せる機能のため、過量服用の予防にも効果的手段であったと考えられる。 介入初期には訪問頻度の面での負荷はあったものの、患者本人と意思疎通を図り試行錯誤を重ねる中で解決することが出来た症例と考えている。
今後は、県の障害福祉課の方との交流する機会もあったため、多職種との連携を通じて障害福祉医療にもより目を向けていきたい。
在宅医療を実施する薬局数は年々増加している。本稿では、服薬管理を行う上で過度の支援介入による患者自身の尊厳と自立を妨げないように配慮した、重度視覚障害者への在宅医療症例を報告する。
【症例】
独居70代女性。既往症は糖尿病、高血圧、脂質異常症、認知症であった。服用薬はテネリア錠20mgⓇ、ロサルヒド配合錠LDⓇ、メマンチン錠10mg、メマンチン錠5mg、アトルバスタチン錠10mgで、全て朝食後処方であった。他薬局にてカレンダーによる在宅介入がされていたが、コンプライアンスが著しく低下した状況であり、特筆すべきリスクとして1日に3日分の薬を過量服用し低血圧、低血糖症状を起こした経緯もあり、毎朝ケアマネ―ジャーが当日分の薬を訪問配薬していた。
ケアマネージャーに過大な負担がかかっている状況下で、地域包括支援センターより当薬局(アイセイ薬局日赤前店)に相談があり、介入する運びとなった。
服薬管理のため、定時配薬できる服薬支援装置を導入した。導入初期は服薬支援装置を手で触らせ、薬の入ったケースの開け方を理解習得するまで連日患者宅に通い、点字を付ける、輪ゴムを付けるなど種々な開封補助を試した。その結果、セロハンテープを用いた方法で解決できた。残薬情報をベースにコンプライアンス表を作成して経過観察を行った結果、服薬支援装置の導入から2週間後には残薬は確認されなかった。
【考察】
服薬支援装置を用いることで、コンプライアンスの改善が図れたと同時に、本支援装置は定時にのみ取り出せる機能のため、過量服用の予防にも効果的手段であったと考えられる。 介入初期には訪問頻度の面での負荷はあったものの、患者本人と意思疎通を図り試行錯誤を重ねる中で解決することが出来た症例と考えている。
今後は、県の障害福祉課の方との交流する機会もあったため、多職種との連携を通じて障害福祉医療にもより目を向けていきたい。