[P-152-B] 高齢者施設への訪問診療に同行した際の介入事例からみえる今後の課題
【目的】
ポリファーマシー対策や有害事象の早期発見等においては、薬局薬剤師の積極的な処方提案が期待されている。当薬局では、医師や施設看護師との情報共有を円滑にし、適切な処方支援を行うため訪問診療に同行している。今回、訪問診療に同行した際に行った処方提案事例を調査することで適切な処方支援に繋げることを目的とした。
【方法】
2022年2月~2023年2月の期間、当薬局が訪問診療に同行している3施設において、同行時に行った処方提案の件数とその内容、提案通り変更された割合について調査した。
【結果】
期間中、同行した訪問診療は3施設で計65回、対象患者は62名であった。
処方提案件数は25件、そのうち提案通り変更されたものは14件(変更率56.0%)であった。提案内容は「減薬提案」が最も多く、16件(変更件数7件、変更率 43.8%)であった。減薬提案理由は、「症状改善」が7件(3件、42.9%)で最も多く、次いで「漫然投与」が6件(2件、33.3%)、「有害事象」が2件(2件、100%)、「その他」が1件(0件、0%)であった。
その他の処方提案内容は、「追加薬の提案」が 5件(3件、60.0%)、「同効薬への変更提案」が 4件(4件、100%)であった。
【考察】
事前に施設職員や患者から情報を聞き取ることで、訪問診療同行時の処方提案に繋げることができた。一方、減薬提案に関して提案件数は多かったものの、変更率は低い値となったことから、提案内容には課題が残った。施設職員と積極的にコミュニケーションをとり、より多くの患者情報を得ること、得られた情報を薬剤師の視点で評価し、それらに基づいた適切な提案を行うことが必要であると考える。
ポリファーマシー対策や有害事象の早期発見等においては、薬局薬剤師の積極的な処方提案が期待されている。当薬局では、医師や施設看護師との情報共有を円滑にし、適切な処方支援を行うため訪問診療に同行している。今回、訪問診療に同行した際に行った処方提案事例を調査することで適切な処方支援に繋げることを目的とした。
【方法】
2022年2月~2023年2月の期間、当薬局が訪問診療に同行している3施設において、同行時に行った処方提案の件数とその内容、提案通り変更された割合について調査した。
【結果】
期間中、同行した訪問診療は3施設で計65回、対象患者は62名であった。
処方提案件数は25件、そのうち提案通り変更されたものは14件(変更率56.0%)であった。提案内容は「減薬提案」が最も多く、16件(変更件数7件、変更率 43.8%)であった。減薬提案理由は、「症状改善」が7件(3件、42.9%)で最も多く、次いで「漫然投与」が6件(2件、33.3%)、「有害事象」が2件(2件、100%)、「その他」が1件(0件、0%)であった。
その他の処方提案内容は、「追加薬の提案」が 5件(3件、60.0%)、「同効薬への変更提案」が 4件(4件、100%)であった。
【考察】
事前に施設職員や患者から情報を聞き取ることで、訪問診療同行時の処方提案に繋げることができた。一方、減薬提案に関して提案件数は多かったものの、変更率は低い値となったことから、提案内容には課題が残った。施設職員と積極的にコミュニケーションをとり、より多くの患者情報を得ること、得られた情報を薬剤師の視点で評価し、それらに基づいた適切な提案を行うことが必要であると考える。