[P-163-A] ケトプロフェンテープ剤の先発医薬品及び後発医薬品の臨床における同等性の検討
【目的】
局所皮膚適用製剤の生物学的同等性試験は、「局所皮膚適用製剤の後発医薬品のための生物学的同等性試験ガイドライン」に基づき検証されている。しかし、薬物動態学試験だけでなく、残存量試験、などの複数の試験法が例示されており、現在臨床使用されている後発医薬品の生物学的同等性に関して比較可能なデータが十分ではない場合がある。本研究では、実際の臨床使用下で、ケトプロフェンテープ剤の先発医薬品及び後発医薬品における薬物の吸収の実態を評価することを目的とした。
【方法】
ケトプロフェンテープの先発医薬品モーラスⓇテープ(先発A)と後発医薬品3製品(ケトプロフェンテープ「テイコク」:後発B,同「三和」:後発C,同「パテル」:後発D)を対象とした。患者が医師の指示通りに使用したケトプロフェンテープを回収した。残存量を測定し、残存率から推定累積吸収率を算出した。なお、多重比較にはDunnett検定を用いた。
【結果】
75名の患者からテープ剤を回収し、先発A18名、後発B17名、後発C17名、後発D12名を解析対象とした。12時間以上貼付したテープ剤中のケトプロフェン残存率は、後発Dは、先発Aに対し有意に高い値を示した(p<0.01)が、後発B又はCは、先発Aとの相違はなかった。後発Dの推定累積吸収率は、Wagner-Nelson法によるケトプロフェンの累積吸収プロファイルより低い値を示した。
【考察】
ケトプロフェン残存率は、先発A、後発BおよびCの3製剤ではほぼ同等であったに対し、後発Dのみが高い残存率を示した。後発BおよびCについては、動態学試験により生物学的同等性の検証がなされており、本臨床条件下でも、その同等性が確認できたと考えられる。一方、後発Dについては動態学試験による生物学的同等性の報告はこれまでになく、本臨床条件下で観察された高い残存率が、製品固有のものなのか、使用条件など他の要因によるものなのか明らかにする必要があると考えられる。
局所皮膚適用製剤の生物学的同等性試験は、「局所皮膚適用製剤の後発医薬品のための生物学的同等性試験ガイドライン」に基づき検証されている。しかし、薬物動態学試験だけでなく、残存量試験、などの複数の試験法が例示されており、現在臨床使用されている後発医薬品の生物学的同等性に関して比較可能なデータが十分ではない場合がある。本研究では、実際の臨床使用下で、ケトプロフェンテープ剤の先発医薬品及び後発医薬品における薬物の吸収の実態を評価することを目的とした。
【方法】
ケトプロフェンテープの先発医薬品モーラスⓇテープ(先発A)と後発医薬品3製品(ケトプロフェンテープ「テイコク」:後発B,同「三和」:後発C,同「パテル」:後発D)を対象とした。患者が医師の指示通りに使用したケトプロフェンテープを回収した。残存量を測定し、残存率から推定累積吸収率を算出した。なお、多重比較にはDunnett検定を用いた。
【結果】
75名の患者からテープ剤を回収し、先発A18名、後発B17名、後発C17名、後発D12名を解析対象とした。12時間以上貼付したテープ剤中のケトプロフェン残存率は、後発Dは、先発Aに対し有意に高い値を示した(p<0.01)が、後発B又はCは、先発Aとの相違はなかった。後発Dの推定累積吸収率は、Wagner-Nelson法によるケトプロフェンの累積吸収プロファイルより低い値を示した。
【考察】
ケトプロフェン残存率は、先発A、後発BおよびCの3製剤ではほぼ同等であったに対し、後発Dのみが高い残存率を示した。後発BおよびCについては、動態学試験により生物学的同等性の検証がなされており、本臨床条件下でも、その同等性が確認できたと考えられる。一方、後発Dについては動態学試験による生物学的同等性の報告はこれまでになく、本臨床条件下で観察された高い残存率が、製品固有のものなのか、使用条件など他の要因によるものなのか明らかにする必要があると考えられる。