[P-164-B] JADERを用いたサクビトリルバルサルタンと低血圧発現リスクに関する解析
【目的】
アンギオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬のサクビトリルバルサルタン(以下、SV)は、臨床試験において低血圧による治療脱落が報告されている。しかし、実臨床における低血圧の発生時期や年齢の影響等を詳細に検討した報告は少ない。本研究では、有害事象自発報告データベースであるJADERから、SVと低血圧との関連性を確認するとともに、発現時期を解析することで、安全なSV使用に向けて薬局薬剤師が果たすべき役割を考察した。
【方法】
SVを対象薬剤に、2020年7月~2022年12月のJADERから低血圧に関連するPreferred Termを対象有害事象とした不均衡分析を実施し、報告オッズ比(以下、ROR)を算出した。RORの95%CI下限値が1を上回る場合、SVと低血圧の「関連性有り」とした。また、低血圧発現までの日数を算出し、その中央値と有害事象発現の時間的な傾向の評価に用いられるワイブル分布の形状パラメータ(以下、β)を求めた。さらに70歳以上と70歳未満を群分けし、低血圧の累積発生率をカプランマイヤー法および有意水準0.05とした一般化ウィルコクソン検定で解析した。
【結果】
RORは18.3(95%CI:16.0-20.8)で、「関連性有り」と判定された。また、低血圧発現までの日数の中央値は6.0日だった。βは0.60(95%CI:0.53-0.67)で有意に1を下回り、服用開始初期に発生頻度が高く、時間経過とともに減少する傾向を示した。また、カプランマイヤー法および一般化ウィルコクソン検定の結果、70歳以上が70歳未満に比べて有意に低血圧発現までの日数が短かった。
【考察】
本研究より、低血圧の発現はSV服用と関連することが確認され、服用開始初期の頻度が高いことが示唆された。また、70歳以上の高齢患者でより早期に低血圧が発現する可能性が考えられた。したがって、薬局薬剤師は、特に高齢患者は慎重に、SV服用開始直後に服薬フォローアップを実施するなどの薬学的管理に努めることが重要と考える。
アンギオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬のサクビトリルバルサルタン(以下、SV)は、臨床試験において低血圧による治療脱落が報告されている。しかし、実臨床における低血圧の発生時期や年齢の影響等を詳細に検討した報告は少ない。本研究では、有害事象自発報告データベースであるJADERから、SVと低血圧との関連性を確認するとともに、発現時期を解析することで、安全なSV使用に向けて薬局薬剤師が果たすべき役割を考察した。
【方法】
SVを対象薬剤に、2020年7月~2022年12月のJADERから低血圧に関連するPreferred Termを対象有害事象とした不均衡分析を実施し、報告オッズ比(以下、ROR)を算出した。RORの95%CI下限値が1を上回る場合、SVと低血圧の「関連性有り」とした。また、低血圧発現までの日数を算出し、その中央値と有害事象発現の時間的な傾向の評価に用いられるワイブル分布の形状パラメータ(以下、β)を求めた。さらに70歳以上と70歳未満を群分けし、低血圧の累積発生率をカプランマイヤー法および有意水準0.05とした一般化ウィルコクソン検定で解析した。
【結果】
RORは18.3(95%CI:16.0-20.8)で、「関連性有り」と判定された。また、低血圧発現までの日数の中央値は6.0日だった。βは0.60(95%CI:0.53-0.67)で有意に1を下回り、服用開始初期に発生頻度が高く、時間経過とともに減少する傾向を示した。また、カプランマイヤー法および一般化ウィルコクソン検定の結果、70歳以上が70歳未満に比べて有意に低血圧発現までの日数が短かった。
【考察】
本研究より、低血圧の発現はSV服用と関連することが確認され、服用開始初期の頻度が高いことが示唆された。また、70歳以上の高齢患者でより早期に低血圧が発現する可能性が考えられた。したがって、薬局薬剤師は、特に高齢患者は慎重に、SV服用開始直後に服薬フォローアップを実施するなどの薬学的管理に努めることが重要と考える。