一般演題（ポスター）Aグループ

[P-175-A] 健康サポートとして検診案内を実施した効果について

^○福田 哲也 (（株）マツモトキヨシ 薬局マツモトキヨシ 目白店)

【目的】
当薬局は2022年10月より健康サポート薬局の認定を受けており、健康サポートとして、薬剤師が地域住民の健康の維持・増進を支援し健康寿命の延伸に取り組んでいる。今回、さらなる支援策の一環として、疾病の予防・早期発見を促すため、患者へワクチン・健康診断・歯科健診についての案内を紹介した。その効果を検証したので報告する。
【方法】
実施期間は2023年4月1日～2023年4月30日とした。来局した患者へ、子宮頸がん予防を目的としてHPVワクチン、胃がん早期発見を目的としてピロリ菌検査、8020運動として歯科健診について案内し、リーフレットを渡した。約30日後、ワクチン接種や検診のために医療機関を受診したか、電話または来局時にて調査し、集計を行った。
【結果】
上記の案内を行い、リーフレットを渡した患者数30名中、ワクチン接種や検診のために医療機関を受診していた患者数は11名であった。うち、HPVワクチンを接種した人数は2名、ピロリ菌検査を行った人数は2名、歯科健診を受けた人数は7名であった。受診率（受診人数／検診等の案内人数）は約37％であった。
【考察】
今回の調査から、薬局でのワクチン・健康診断・歯科健診についての案内が、患者の疾病予防・早期発見に重要な役割を果たし、長期的な視点で、健康寿命の延伸に寄与できる可能性が示唆された。また、2023年4月現在、豊島区内の薬局は115軒あり、今回の取り組みを豊島区内薬局全体で実施することで1265人の上乗せ効果が見込まれると推測する。今回は上記の３つの取り組みについての検証を行ったが、今後も多くの健康増進につながる、禁煙指導、食事生活指導、認知症の相談などを支援し、地域住民の健康寿命延伸に貢献していく。