第17回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Bグループ

Mon. Oct 9, 2023 2:00 PM - 2:40 PM ポスター会場 (2号館3階 会議室231/会議室232+233/会議室234)

[P-182-B] 行動変容ステージが上がった患者からわかる栄養相談方法について~効果的な栄養相談に向けた模索~

濱本 麻里1, 竹本 舞花2 (1.(株)育星会 カイセイ薬局 貝塚店, 2.(株)育星会 ヘルスケア部)

【目的】
効果的な栄養相談を行うため、現状の取り組み方法別に患者の行動変容ステージの変化がもたらす影響について調査を行う。
【方法】
2021 年 6 月~2022 年 12 月までに継続して栄養相談を行った患者28名の行動変容ステージ、検査値の集計を行った。また、2022 年 7 月~10 月にかけて店舗内イベントとして血流測定と栄養相談を20名に実施し、血流測定を行うことで栄養相談のみよりも行動変容ステージに変化をもたらし検査値に影響するのか調査した。
【結果】
継続の栄養相談を行った28名中、20名の行動変容ステージが上がり、18名の検査値が改善した。行動変容ステージと検査値の両方が改善した患者は15名であった。行動変容ステージと検査値の間には相関は見られなかったが、行動変容ステージが上がると検査値が改善する傾向にあった。また、イベントにおける栄養相談を行った20名中10名で行動変容ステージが上がり、11名で検査値が改善した。行動変容ステージと検査値の両方が改善した患者は5名であった。その結果、血流測定の有無による行動変容ステージの変化や検査値の改善に相関は見られなかった。
【考察】
栄養相談だけでなく測定も同時に行う方が、数値に対する意識が芽生え、行動変容ステージや検査値に良い結果が出るのではないかと考えていたが、実際には、普段から栄養相談を継続的に行っている方での改善度の方が高い傾向にあることが分かった。イベントでは、測定を受けたこと自体で患者が満足した可能性が考えられる。しかし、イベントは気軽に参加できるというメリットがあるため、栄養相談に繋げるきっかけの一つとして今後も行いながら、継続的に栄養相談ができるような工夫が必要である。