[P-187-A] 薬局管理栄養士の介入により減薬に至った栄養指導の症例紹介
【背景】
高血圧症患者4,300万人に対し血圧コントロールされているのは1,200万人と限られた人数にとどまり、治療の課題となっている。本症例では、薬局薬剤師と連携し薬局管理栄養士による栄養指導で減薬に至った事例を報告する。
【症例】
80 代男性。「普段の食事が気になる」と投薬時に薬剤師へ話があり介入を開始した。基礎疾患:糖尿病、高血圧、白内障、骨粗鬆症。服用薬:カンデサルタン錠 4mg、アムロジピン錠 2.5mg、エンパグリフロジン錠25mg等8種類。血圧:143/106mmHg。朝食は購入品が多く夕食は娘が調理を行っていた。行動変容は準備期と判断。食事状況から、1日当たりの加工食品の過剰摂取(塩分約10g)、糖質過剰摂取(約300g)、野菜不足による食物繊維不足(約15g)、嚥下機能低下が考えられ、塩分・糖質制限及び食物繊維摂取方法に関する代替え食品の具体案や摂取方法の提案を行い指導した。また、服薬時にジュースで飲んでいたため薬剤師へ共有後、オブラートの提案が行われた。義歯による食事の摂り難さも考慮し歯科受診を勧め、指導内容はかかりつけ薬剤師へ情報共有を行った。1ヶ月後の受診結果では血圧が123/88mmHgに改善し、カンデサルタン錠が処方削除となり、食事面は1日当たり加工食品減少(塩分約7g)、糖質摂取量の適正化(約200g)、野菜摂取による食物繊維増加(約25g)など変化が見られた。歯科受診し義歯も新しくなる予定で、行動変容は実行期へ移行し自己効力感も上がり、更に1ヶ月後には血圧が122/85mmHgに改善しアムロジピン錠が処方削除となった。
【考察】
薬局管理栄養士が高血圧症患者の行動変容を把握し継続的サポートを行うことで減薬に至った事例である。高血圧治療において適切な食生活の改善は重要であり、管理栄養士が個別指導することで、血圧コントロールが必要な患者の支援となった。薬剤師との連携は、総合的な患者ケアに貢献することを示唆した。
高血圧症患者4,300万人に対し血圧コントロールされているのは1,200万人と限られた人数にとどまり、治療の課題となっている。本症例では、薬局薬剤師と連携し薬局管理栄養士による栄養指導で減薬に至った事例を報告する。
【症例】
80 代男性。「普段の食事が気になる」と投薬時に薬剤師へ話があり介入を開始した。基礎疾患:糖尿病、高血圧、白内障、骨粗鬆症。服用薬:カンデサルタン錠 4mg、アムロジピン錠 2.5mg、エンパグリフロジン錠25mg等8種類。血圧:143/106mmHg。朝食は購入品が多く夕食は娘が調理を行っていた。行動変容は準備期と判断。食事状況から、1日当たりの加工食品の過剰摂取(塩分約10g)、糖質過剰摂取(約300g)、野菜不足による食物繊維不足(約15g)、嚥下機能低下が考えられ、塩分・糖質制限及び食物繊維摂取方法に関する代替え食品の具体案や摂取方法の提案を行い指導した。また、服薬時にジュースで飲んでいたため薬剤師へ共有後、オブラートの提案が行われた。義歯による食事の摂り難さも考慮し歯科受診を勧め、指導内容はかかりつけ薬剤師へ情報共有を行った。1ヶ月後の受診結果では血圧が123/88mmHgに改善し、カンデサルタン錠が処方削除となり、食事面は1日当たり加工食品減少(塩分約7g)、糖質摂取量の適正化(約200g)、野菜摂取による食物繊維増加(約25g)など変化が見られた。歯科受診し義歯も新しくなる予定で、行動変容は実行期へ移行し自己効力感も上がり、更に1ヶ月後には血圧が122/85mmHgに改善しアムロジピン錠が処方削除となった。
【考察】
薬局管理栄養士が高血圧症患者の行動変容を把握し継続的サポートを行うことで減薬に至った事例である。高血圧治療において適切な食生活の改善は重要であり、管理栄養士が個別指導することで、血圧コントロールが必要な患者の支援となった。薬剤師との連携は、総合的な患者ケアに貢献することを示唆した。