一般演題（ポスター）Aグループ

[P-190-A] 薬局事務による、かかりつけ薬局としての患者アプローチ

^○門間 よし子¹, 岡田 和代², 松山 佳造³ (1.総合メディカル（株）そうごう薬局 五香店, 2.印西牧の原店, 3.総合メディカル（株）)

【目的】
かかりつけ薬局は地域住民の健康を支援し、医療・介護を繋ぐ役割が求められているが、日々の業務のなかで健康・介護に関する不安等を伺う時間を確保することは容易ではない。当社の薬局事務はRCS（ラウンドケアスタッフ）と呼称し、事務業務のみならず薬剤師と共に患者の不安などへの対応にも務めている。今回はRCSのアプローチにより患者に貢献した事例について報告する。
【事例1】
調剤待ち時間の声掛けで老々介護の問題を把握して対応した事例。普段夫婦で来局する70代男性、奥様を見かけないため声掛けしたところ、物忘れが酷くなり服薬だけでなく外出も困難となっていること、男性も疲労していることが分かった。介護認定や地域包括支援センター活用について紹介した結果、デイサービス利用を開始し、服薬状況も改善することができた。
【事例2】
RCS主催で薬剤師と実施している健康相談会が孤立した高齢患者と薬局の関わりを作る機会となった事例。高齢独居で人と会話する機会が乏しくなっていた女性。健康相談を受けた際、薬局は処方箋なく相談を受けられることを説明したところ、参加後も一般用医薬品の購入や健康相談で継続して来局するようになった。
【事例3】
かかりつけ薬局として来局していた患者の事情を伺い、在宅訪問への切替えを提案した事例。当薬局を10年以上利用している80代夫婦。高齢になり、バスに乗って来局する事が困難になってきたとの話を伺い、薬剤師に相談の上、在宅訪問の選択肢についてRCSより提案。引き続き同じ薬剤師が在宅で応対できることとなった。
【考察】
かかりつけ薬局として、薬剤師のみならずRCSも待ち時間や健康相談会などで患者と関わりを持つことで、健康・介護等に関する不安や問題の把握が出来ることが示された。一方で、在宅介護に関する情報提供を行う際、薬剤師に尋ねる場面が多くあり、RCSも健康・介護等の知識を学び応対する必要があることを考察した。