[P-193-A] 高額医薬品の廃棄リスク低減のための取り組み
【目的】
医薬品在庫の適切な管理は、医療経済および薬局経営の観点から重要である。当薬局では、多くの医薬品は管理システムで設定した発注点を下回った場合に自動で補充発注される。しかし、使用患者の少ない医薬品では、処方中止により不動在庫となった場合、廃棄リスクが生じる。そこで、2022年1月以降、一定金額以上の高額医薬品については、服薬指導時に次回受診予定日などを確認した上で、手動による予約発注を行っている。今回、予約発注管理が、補充発注管理と比較して医薬品の廃棄リスク低減に有効か検証したので報告する。
【方法】
令和5年度の薬価を参考に、3,000円/錠以上の内服薬または20,000円/本以上の注射剤で、かつ処方患者が1名の医薬品を予約発注の対象とした (調査期間:2022年1月~2023年3月、該当品目:15品目)。該当医薬品が処方された患者から、服薬指導時に薬剤師が次回受診予定日を確認し、医療事務員が次回受診日の1週間前を納期として予約発注した。調査期間内に廃棄した医薬品の品目数や薬価総額を算出し、補充発注管理していた期間(2020年10月から2021年12月、該当品目:17品目)における廃棄品目数および薬価総額と比較した。
【結果】
予約発注期間において、服薬指導時に次回処方がない事が判明し、発注を止めた品目は3/15品目(20%,654,522円)あり、患者の来局がなく廃棄した品目は1/15品目(6.7%,161,338円)であった。一方、全ての医薬品を補充発注管理していた期間に、分譲や返品により廃棄は回避されたものの、予約発注であれば発注を止められた品目は3/17品目(17.6%,650,920円)あり、廃棄した品目は3/17品目(17.6%,208,853円)であった。
【考察】
今回の結果より、予約発注管理の運用は、全てを補充発注管理した場合と比較して、処方数の少ない高額医薬品の廃棄リスク低減に有効であることが示唆された。
医薬品在庫の適切な管理は、医療経済および薬局経営の観点から重要である。当薬局では、多くの医薬品は管理システムで設定した発注点を下回った場合に自動で補充発注される。しかし、使用患者の少ない医薬品では、処方中止により不動在庫となった場合、廃棄リスクが生じる。そこで、2022年1月以降、一定金額以上の高額医薬品については、服薬指導時に次回受診予定日などを確認した上で、手動による予約発注を行っている。今回、予約発注管理が、補充発注管理と比較して医薬品の廃棄リスク低減に有効か検証したので報告する。
【方法】
令和5年度の薬価を参考に、3,000円/錠以上の内服薬または20,000円/本以上の注射剤で、かつ処方患者が1名の医薬品を予約発注の対象とした (調査期間:2022年1月~2023年3月、該当品目:15品目)。該当医薬品が処方された患者から、服薬指導時に薬剤師が次回受診予定日を確認し、医療事務員が次回受診日の1週間前を納期として予約発注した。調査期間内に廃棄した医薬品の品目数や薬価総額を算出し、補充発注管理していた期間(2020年10月から2021年12月、該当品目:17品目)における廃棄品目数および薬価総額と比較した。
【結果】
予約発注期間において、服薬指導時に次回処方がない事が判明し、発注を止めた品目は3/15品目(20%,654,522円)あり、患者の来局がなく廃棄した品目は1/15品目(6.7%,161,338円)であった。一方、全ての医薬品を補充発注管理していた期間に、分譲や返品により廃棄は回避されたものの、予約発注であれば発注を止められた品目は3/17品目(17.6%,650,920円)あり、廃棄した品目は3/17品目(17.6%,208,853円)であった。
【考察】
今回の結果より、予約発注管理の運用は、全てを補充発注管理した場合と比較して、処方数の少ない高額医薬品の廃棄リスク低減に有効であることが示唆された。