[P-199-A] 薬局事務員における医療事務基本知識の分野別理解不足の抽出解析
【目的】
薬局における医療事務業務は非常に多岐に渡る知識を必要とする。その基本的知識に対する研修の実施や修得度を確認しておくことは、企業として極めて重要である。特に苦手な分野が存在する場合には、特化した研修が必要であることから、医療事務試験による理解不足の分野を抽出解析した。
【方法】
調剤薬局事務員455名を対象に医療事務試験を2023年4月10日~22日の13日間実施した。試験方法は、点数関係、報酬改定、レセプト請求、薬価改定、算定、オンライン資格確認、地域支援体制加算、湿布薬、服薬情報等提供料の項目における20問の選択問題とし、正解を伝えることなく全問正解するまでの繰り返し受験方式で実施した。試験3回の正答率をχ2乗検定で解析し、1回目から3回目まで誤解答割合の推移から理解不足の問題を抽出した。尚、本研究は近畿大学薬学部倫理委員会の承認を得て実施した。(承認番号22-200)
【結果】
全問正解者は1回目73名、2回目134名であり、試験成績の解析は、1回目455名、2回目382名、3回目248名で実施した。試験3回の正答率変化に有意差を示した問題は5割あり、正答率が段階的に上昇した問題も5割あった。1回目の不正解率は算定(訪問薬剤管理指導料)41.5%、服薬情報等提供料31.6%と算定(薬剤調製料)31.6%が高く、3回目の不正解率は算定(訪問薬剤管理指導料)31.1%、地域支援体制加算21.0%、算定(外来服薬支援料)20.6%が高かった。1回目に不正解率の高かった服薬情報等提供料と算定(薬剤調製料)の3回目の不正解率は2.8%、4.4%と低下していたが、3回目の試験で不正解率の高かった3問では、1問で正答率が有意な変化がなく、2問で段階的に正答率が上昇していなかった。
【考察】
試験の回数で正答率に有意な変化がなく、正答率の低いあるいは段階的に正答率が上昇しない問題は、受験者の理解や気づきが浅い問題であり、その分野における研修や解説を十分に行う必要性が示唆された。
薬局における医療事務業務は非常に多岐に渡る知識を必要とする。その基本的知識に対する研修の実施や修得度を確認しておくことは、企業として極めて重要である。特に苦手な分野が存在する場合には、特化した研修が必要であることから、医療事務試験による理解不足の分野を抽出解析した。
【方法】
調剤薬局事務員455名を対象に医療事務試験を2023年4月10日~22日の13日間実施した。試験方法は、点数関係、報酬改定、レセプト請求、薬価改定、算定、オンライン資格確認、地域支援体制加算、湿布薬、服薬情報等提供料の項目における20問の選択問題とし、正解を伝えることなく全問正解するまでの繰り返し受験方式で実施した。試験3回の正答率をχ2乗検定で解析し、1回目から3回目まで誤解答割合の推移から理解不足の問題を抽出した。尚、本研究は近畿大学薬学部倫理委員会の承認を得て実施した。(承認番号22-200)
【結果】
全問正解者は1回目73名、2回目134名であり、試験成績の解析は、1回目455名、2回目382名、3回目248名で実施した。試験3回の正答率変化に有意差を示した問題は5割あり、正答率が段階的に上昇した問題も5割あった。1回目の不正解率は算定(訪問薬剤管理指導料)41.5%、服薬情報等提供料31.6%と算定(薬剤調製料)31.6%が高く、3回目の不正解率は算定(訪問薬剤管理指導料)31.1%、地域支援体制加算21.0%、算定(外来服薬支援料)20.6%が高かった。1回目に不正解率の高かった服薬情報等提供料と算定(薬剤調製料)の3回目の不正解率は2.8%、4.4%と低下していたが、3回目の試験で不正解率の高かった3問では、1問で正答率が有意な変化がなく、2問で段階的に正答率が上昇していなかった。
【考察】
試験の回数で正答率に有意な変化がなく、正答率の低いあるいは段階的に正答率が上昇しない問題は、受験者の理解や気づきが浅い問題であり、その分野における研修や解説を十分に行う必要性が示唆された。