第17回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Cグループ

Mon. Oct 9, 2023 2:50 PM - 3:30 PM ポスター会場 (2号館3階 会議室231/会議室232+233/会議室234)

[P-201-C] 医療事務員への在宅契約業務の移管

図師 麻美子1, 安彦 大路2, 大平 梨夏3 (1.(株)アイセイ薬局 首都圏千葉支店, 2.首都圏南支店, 3.首都圏東支店)

【目的】
高齢者人口が増加している中、薬剤師の対人業務拡大に係る時間が増加したが、特に在宅医療に係る時間が増加した。アイセイ薬局では、医療事務員へ薬剤師でなくても実施可能な在宅契約業務の移管を進めている。その実施にあたり、生じた課題とその解決策を検討した。
【方法】
居宅療養管理指導を実施するにあたって必要な「契約書」「重要事項説明書および説明同意書」の取り交わしを薬剤師から医療事務員に移管するにあたって、アンケートを使用して職員の意識調査を実施した。アンケートはアイセイ薬局の47店舗(千葉県、東京都、茨城県)の職員に対して実施して、薬剤師54名・医療事務員46名より回答を得た。
【結果】
実際に医療事務員が契約業務を行なったことがあると回答した人数は薬剤師3名、医療事務員5名だった。初めて医療事務員が契約業務を実施した時に不安や緊張があったかという問いに対して薬剤師は3名中2名が不安はなかったとの回答だった。初めて契約業務を実施した時に不安は緊張やあったかという問いに対して医療事務員は5名中5名が不安や緊張は強かったとの回答だったが、在宅契約は医療事務員が実施できる業務だと思うという回答が3名、どちらとも言えないという回答が2名だった。契約業務を実施したことのない医療事務員41名に実施していない理由の質問を複数回答可能で回答を得た。医療事務員が在宅の契約を実施していることを知らないが7名、やり方を教えてもらいたいがまだできていないが7名。実施したいがまだ機会がないが6名だった。
【考察】
今回の調査で、医療事務員は在宅の契約業務を実施する前の不安が強く、まだ実施していない理由の約半分が経験がないことに起因することが分かった。実施している医療事務員は肯定的に捉えている者が多かったため、今後はもっと啓発や契約の説明の勉強会などを実施すると医療事務員が在宅の契約を実施できるようになると思われる。