第17回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Bグループ

Mon. Oct 9, 2023 2:00 PM - 2:40 PM ポスター会場 (2号館3階 会議室231/会議室232+233/会議室234)

[P-206-B] 多剤併用の克服を目指したチーム基盤型学習(team-based learning: TBL)による教育プログラムの開発と評価-ランダム化比較試験

相宮 幸典1,2, 水野 智博2, 榊原 幹夫1, 松本 憲昭1,2, 杉浦 伸哉1, 山田 成樹2 (1.(株)スギ薬局, 2.藤田医科大学大学院 医学研究科 薬物治療情報学)

【目的】
コロナ禍で集合研修が困難となりオンライン研修が多く行われているが、内容は一方的な知識の伝授となっている。TBLは個人とチームの双方から問題を解決していく能動的学習法である。本研究では薬剤適正化に寄与できる薬剤師育成を目的とし、オンラインTBLの効果を検証した。
【方法】
オンラインで参加できる全国の薬局薬剤師を対象とし、課題に「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」の理解を求めた。研修は全3回実施した。研修では課題に基づく多肢選択テスト:10点満点(individual readiness assurance test: IRAT)を行った。次に受講者を事前にランダム化しTBL群と非TBL群に分類した。TBL群では学習してきた知識のみで議論をし、IRATと同じ問題であるTRAT(team RAT)を各チームで回答をした。非TBL群は自己学習後に回答をした。次に解説を実施し、個人毎に応用テストを行った。
【結果】
62名が参加し、TBL群ではIRATのスコア平均は第1回4.61,第2回6,第3回6.6であり、TRATの結果は第1回8.8,第2回9,第3回8.5とすべての回で有意に上昇した。一方で2回目より TRATでは両群で差なく、応用テストも両群に差はなかった。さらにTBL脱落に関わる因子は、薬剤師歴10年未満(OR=3.599)、在宅医療の経験あり(OR=0.250)であった。アンケート結果よりオンラインでの操作の使いやすさは平均7.67(10点満点)だった。
【考察】
研修内容の評価はTBL群において、IRATとTRATで得点が改善されたことを踏まえ、グループディスカッションについて、一定の効果がみられ、ガイドラインの薬物適正化に関する内容が理解できたと考える。今後、多剤併用克服のために学習した知識を活用し、処方提案することが求められる。オンラインによる研修に障壁はなくTBLと併せた教育プログラムは有用であることが示され、今後、薬剤師歴等の受講者背景を考慮し持続可能な教育プログラムを構築する必要がある。