第17回日本薬局学会学術総会

講演情報

一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Aグループ

2023年10月9日(月) 13:10 〜 13:50 ポスター会場 (2号館3階 会議室231/会議室232+233/会議室234)

[P-214-A] 認知症カフェへの継続的な参加を促す要素の検討

鈴木 麻未1, 高尾 雅春2, 浅井 雅浩2, 中西 丈浩3 (1.キョーワ薬局 緑ヶ丘店, 2.協和ケミカル(株) 人材開発部, 3.キョーワ薬局(株))

【目的】
増加傾向にある認知症に対し、認知機能低下予防に貢献できるイベントとして、キョーワ薬局緑ヶ丘店では認知症カフェを実施している。予防効果を発揮するためにも継続的な参加が好ましいが、参加結果から継続しづらい原因があると推測される。そこで、認知症カフェのメインイベントである「脳トレ」問題の難しさが原因ではないかという点について検討した。また参加してよかった点のアンケートによる調査を行ったので報告する。
【方法】
キョーワ薬局緑ヶ丘店にて2022年9月より毎月1回、1時間の認知症カフェを7回実施し、参加者名簿を作成して参加状況を調査した。認知症カフェの内容は、認知症に関する雑学講座10分、脳トレ問題25分、雑談20分、簡単な体操5分で行った。各回での脳トレ問題の難しさについて、参加者がどう感じたかを3段階(難しすぎる、適切、簡単すぎる)で評価するアンケートを行った。さらに、第5・7回の認知症カフェにおいて、参加してよかったと感じたことについて複数回答可の選択式アンケート調査を行った。
【結果】
第7回までの全参加者14人のうち、参加が続いたのは9人だった。アンケートにて、脳トレ問題の難易度が適切と答えた参加者は延べ57人中37人となった。参加してよかったと感じたことは、第5・7回合計で「皆との会話」12人、「雑学」7人、「脳トレ問題」7人、「体操」4人となった。
【考察】
脳トレ問題を「適切だった」と評価した割合は、全体の半数を超えており、継続しづらい原因は脳トレ問題の難しさではないと思われる。参加してよかったと感じたことの最多は「皆との会話」であり、「参加者同士が楽しく会話する場」をより作り上げることが、継続的な参加を促す要素の一つになるとも考えられる。ただし、参加率の増減は複数の要素から成り立つと思われるため、他の要素についても引き続き検討したい。