第17回日本薬局学会学術総会

講演情報

一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Aグループ

2023年10月9日(月) 13:10 〜 13:50 ポスター会場 (2号館3階 会議室231/会議室232+233/会議室234)

[P-223-A] 愛知県PCR等無料化事業活動報告~薬局が事業を担う意義~

秋田 啓伍, 坂部 みゆき, 丹田 朱音 ((株)アイセイ薬局 アイセイ薬局神領店)

【目的】
愛知県の依頼で行った新型コロナウイルス感染症無料検査事業について検査結果から無症状における陽性率と検査数・愛知県の新規コロナ感染者数の相関を調べることにより新型コロナウイルス感染症の流行の予測に役立てる。また、薬局で検査を行うことによる患者の利益を考察した。
【方法】
無料検査対象者は無症状、非濃厚接触が前提であり事前に確認し該当者は発熱外来等に案内をした。受付申込書・結果より陽性・陰性判定を行い、情報を取得し解析した。データ集計期間 2022年7月1日~2023年1月31日
【結果】
検査総数256件 内陽性者6件 判定不能0件 陽性率2.34%データ集計期間では8月と12月に増加した。また、大型連休(お盆・年末年始)前に、検査回数が増加し、連休後に減少していた。データ集計した期間では、7月から9月、11月から1月とピークが訪れているが、PCR検査回数と感染のピークはずれて現れており、(検査の回数*10000)/新規コロナ感染者数の数値が最も多かったのは10月11日から31日までであった。3回目の接種有無については、無料化事業を行う該当者には、未接種者の方が多かった。年代は0~20代が最も多かった。無料検査を行った回数は1回が最も多かった。
【考察】
愛知県コロナ新規感染者数と照らし合わせると、若干ではあるが先に検査数の増加がみられその後感染者数も増加していた。コロナワクチン接種をためらう、もしくは対象外だった0~20代が最も多い検査結果となった。また、薬局で行うことにより、問い合わせに対して症状や経過を確認し抗原検査キットの販売の案内や発熱外来を実施しているクリニックへの受診方法など必要な情報提供、そして感染者、濃厚接触者への自宅療養期間の案内なども行うことができた。検査事業を通じてコロナ感染症に対する地域の窓口として機能できたように感じられた。