第22回画像センシングシンポジウム

セッション情報

オーガナイズドセッション

[OS3] オーガナイズドセッション
パターン認識の新展開 -機械の自律化による産業革命に向けて-

2016年6月10日(金) 10:45 〜 12:15 メインホール (アネックスホール2F)

井尻 善久氏(オムロン)

産業革命以来分業化と自動化が進み、生活に必要なもの、生活を豊かにするものを、効率的かつ持続的に生み出す生産方式が編み出されてきました。一方、作るもの、作る場所、作る人、作り方、届け方、売り方等、様々な構造的変化により、従来の、人に強く依存する生産方式から、自律的な生産方式が求められるようになっています。これを実現する鍵の一つは人間の目の機能であり、これにより対象や環境に応じた自律的な処理が可能となります。これらの流れの中で目の機能 には、整備環境下から非整備環境下での高精度な認識、表面的な理解から内面的な理解、平面的な対象理解に加え空間的・立体的な理解等、新たな技術の実用化が喫緊の課題となってきています。本オーガナイズドセッションでは、第1次産業から第3次産業における応用の中で、それら基本技術の利用事例やさらなる発展の可能性に関し、各分野で活躍されている講師の方々に紹介して頂きます。(OSサイト)

10:55 〜 11:20

岡本 眞二1 (1.パナソニック)

世界規模の人口増加、先進国の高齢化加速やアンバランスな食糧需給など今後の世界の食糧事情は決して楽観視できない状況です。日本も例外では無く、特に一次産業就労者の平均年齢は60歳代後半になるなど農業従事者の高齢化は国内食糧生産における大きな課題になっています。本講演では、このような状況を打開するための農林水産省の施策を紹介すると共に、画像認識技術を活用した農作業省力化を図る 「トマト収穫ロボット研究」の事例を紹介します。 更に、今後期待される画像処理技術の適用先として複数の事例を提示すると共に、パナソニックの一次産業の取り組みを具体的に説明致します。(OSサイト)

11:20 〜 11:45

小西 嘉典1 (1.オムロン)

様々な電子機器や自動車には多くの電子回路が搭載されており、回路基板の品質保証のために生産ラインにおいて画像処理による基板の自動検査が行われてきました。しかし最近では、スマートホンに代表される電子機器の小型化・高機能化に伴って基板部品の小型化や基板実装の高密度化が進み、通常のカメラでは見えない・見えにくい部品が増えています。このような基板の検査のために導入が進みつつあるX線基板検査装置について、検査の仕組みや高速化の工夫などを紹介します。(OSサイト)

11:45 〜 12:10

堂前 幸康1 (1.三菱電機)

物流の自動化が盛んである。アマゾンピッキングチャレンジに代表される問題設定は、人工知能・ロボティクスの広範な技術課題を内包するため、オープンイノベーションで解決すべき問題として認知されている。パタン認識としても、大規模な一般物体認識と、古典的なマシンビジョンを繋ぐ魅力的な問題である。この問題への取り組みから、物流分野などへのパタン認識技術の展開について考察する。(OSサイト)