第25回画像センシングシンポジウム

委員長から

実行委員長・プログラム委員長から

技術・ニーズ・人材が出会う結節点

SSII2019実行委員長
佐藤 雄隆
(産業技術総合研究所)

SSII2019プログラム委員長
田中 正行
(東京工業大学・産業技術総合研究所)

本シンポジウムは、画像センシング技術の発展に貢献すべく、その発足以来、現在ではトレンドとなっている「産業×学術=新しい価値の創出」というコンセプトを一筋に貫いて、多くの発表者・参加者の皆様に支えられながら歩みを続け、今回で四半世紀となる25回目を迎えました。おかげさまで近年では定常的に千名を大きく超える沢山の方々(昨年度は1,266名)にご参加いただいており、しかもそのうちの7割超が産業界からのご参加という他に例を見ない学術シンポジウムとなっております。

ディープラーニングに代表されるAI技術の飛躍的な進化の波の中心となった画像関連技術分野では、近年「世界規模」で「極めて急速に」技術が進化する状態が続いており、場合によっては研究・開発を行っている最中にその技術が旧式化してしまうようなことすら起こりうる状況となっています。

このような状況は科学技術の発展という観点では望ましいものでありますが、研究・開発の当事者としては、自らの研究・開発と同時に常に世界の最新動向をフォローし続けることが必要となり、負担が増大しています。

我々はこのような現状においては、「最新の情報を皆で共有することを可能にする仕組み」と、「急速な技術の進化をフォローしながら研究・開発を行うことのできる人材の育成、および人材交流を実現可能な仕組み」を構築することが重要であると考えております。

SSIIはまさにこのような「場」となることを目指してこれまで運営されてきましたが、SSII2019では、「技術・ニーズ・人材」が集中し出会う結節点となるべく、具体的に次の3つのコンセプトを打ち出し、万全の準備のもと皆様のご参加をお待ちいたしております。

(1)"ワンストップでわかる!"画像センシング・画像認識・AIの最新動向
~ チュートリアル、オーガナイズドセッション、企画セッション、特別講演で世界の最新動向をワンストップかつ「日本語で」キャッチ。更に100件超の最新成果の研究発表で最新動向がよくわかる!

(2)"新しい技術がそこにある"トレンド&ロングテール
~ 新技術の先取りとロングテールにもこだわり現場の様々な問題にフォーカスします。技術はディスカッションによりさらに磨かれ実利用へ!

(3)"人材が集結"画像・AI関連の優秀な人材
~ 画像・AIの研究開発を担う優秀な人材が行う100件超の研究発表は直接対話できるインタラクティブ形式。発表・聴講を通して密な交流が可能です.インターンなどの人材募集が可能な掲示板も設置。

本シンポジウムで取り扱う内容といたしましては、画質改善に関連する「画像処理技術」のみならず、2D/3Dはもちろんのこと近年ではライトフィールドなどにも拡がる「センシング技術」、ディープラーニングに代表される「機械学習・認識技術」、CG・VR・MRといった「画像提示技術」など、非常に幅広い重要な技術群が含まれます。

更に、これらを総合的に扱うことによって、革新的な技術とその組み合わせが様々な産業での活用に繋がるイメージを強く意識・共有できるようにすることを心がけております。これまで画像技術を活用されてきた皆様はもちろんのこと、今後新たにAIを導入したいとお考えの皆様におかれましても、新鮮で良いヒントが得られるものと確信いたしております。

プログラムに関しましても画像分野、ロボット分野を代表するお二方による特別講演、例年大好評をいただいておりますチュートリアル講演、最新の技術と産業応用をテーマに第一線で活躍する方々をお招きして構成するオーガナイズドセッション、広く世界の最新動向を日本語でわかりやすく解説する企画セッション「画像センシング技術の最先端」、そして本シンポジウムのメインイベントであります、3件の招待インタラクティブ発表を含む126件のインタラクティブ発表と、極めて盛り沢山で魅力的なコンテンツをご用意いたしております。

実行委員一同全力で良き場をご提供する所存であり、皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。また、末筆ながら、これまでSSIIを支えてきて下さいました多くの発表者・参加者の皆様、そして今回新たにSSIIにご興味をお持ちいただきました皆様に心より御礼申し上げます。