特別講演
画像センシング関連分野をリードする第一人者をお招きし、技術革新や未来への展望に関するご講演をいただきます。

講師:白鳥 貴亮 氏
(Facebook Reality Labs 研究員)
略歴:2002年東京大学工学部を卒業、2007年同大学にて博士課程修了。その後カーネギーメロン大学およびDisney Research Pittsburghにて博士研究員、Microsoft Research Asiaにて研究員として勤務し、2015年よりFacebook Reality Labsにて研究員として勤務、現在に至る。コンピュータビジョン、グラフィクスの研究に従事し、近年は主に写実的なアバターを作るための研究を行っている。2013年IEEE 3DUIにてBest Paper Awardを受賞。
概要: 映画やゲームに向けたコンピュータビジョン、グラフィクスの技術進歩は著しく、登場するキャラクタはあたかも現実にいるような写実感を実現している。近年ではそれらの技術をより一般的なツールの中に組み込むための研究開発が注目を集めており、我々はソーシャルVR・ARに応用することで遠く離れた人同士があたかも目の前にいて会話をできるようなコミュケーションツールを模索している。本講演では、そういった目標の中で我々が実現してきた写実的なアバター (Codec Avatar) のための研究成果について紹介する。
講師:廣瀬 通孝 氏
(東京大学 名誉教授/
東京大学先端科学技術研究センター
サービスVRプロジェクトリーダー)
略歴: 昭和29年5月7日生まれ、神奈川県鎌倉市出身。昭和57年3月、東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。工学博士。同年東京大学工学部講師、昭和58年東京大学工学部助教授、平成11年東京大学大学院工学系研究科教授、東京大学先端科学技術研究センター教授、平成18年東京大学大学院情報理工学系研究科教授、平成30年東京大学連携研究機構バーチャルリアリティ教育研究センター機構長などを歴任。令和2年4月より現職。専門はシステム工学、ヒューマン・インタフェース、バーチャル・リアリティ。主な著書に「バーチャル・リアリティ」(産業図書)。「ヒトと機械のあいだ」(岩波書店)など多数。総務省情報化月間推進会議議長表彰、東京テクノフォーラムゴールドメダル賞、大川出版賞、など受賞。日本バーチャルリアリティ学会会長、日本機械学会フェロー、産業技術総合研究所研究コーディネータ、情報通信研究機構プログラムコーディネータ等を歴任。
概要: コロナ禍は期せずしてデジタル化を後押しし、情報通信技術のロードマップが10年近く前倒しされたという人さえいる。VR技術もその例外でないばかりか、今後のニューノーマルの構築における中核的存在として、その責任は格段に大きくなった。本講演では、この有事に適応して、VR技術はどんな変貌を遂げつつあるのか、ブラウザオーバーVR、no motion VRなど、最近台頭しつつある新しいVRの系統樹を紹介する。さらに、こうしたVRのニュータイプが、5Gなどの新しい情報通信技術の潮流と協調して、どんなニューノーマル世界を築いていくことになるかについても触れてみたい。