チュートリアルセッション
第一線でご活躍の講師陣が基礎技術から応用事例までをわかりやすく解説いたします。

講師:内山 英昭 氏
(奈良先端科学技術大学院大学)
略歴:2010年9月慶應義塾大学大学院理工学研究科 博士後期課程修了。博士(工学)。フランス国立情報学自動制御研究所、東芝研究開発センター、九州大学大学院システム情報科学研究院、九州大学附属図書館を経て、2021年4月より奈良先端科学技術大学院大学准教授。コンピュータビジョンやセンサに関する研究に従事。共立出版「コンピュータビジョン - 広がる要素技術と応用 -」第4章 拡張現実感のためのコンピュータビジョン技術を執筆。
概要: Visual SLAMとは、カメラの周辺環境の3次元形状を認識しながら、カメラの動きを算出する技術である。Visual SLAMやIMUを併用したVisual-inertial SLAMの動作原理を理解するためには、カメラの位置姿勢推定や三角測量などのカメラ幾何の基礎や、特徴点マッチングや画像検索といった画像処理の知識が必要となる。本チュートリアルでは、動作原理を理解する上での基礎知識を概説するとともに、動的環境下における精度低下を低減する手法や、近年多くの取り組みがあるディープラーニングを用いた手法を紹介する。
- カメラの位置姿勢推定や三角測量などカメラ幾何の基礎を改めて学びたい方
- 動的環境下における手法やディープラーニングを用いた手法の動向を知りたい方
- 自動車,ロボット,ドローンなどの移動体の位置姿勢推定に興味のある方
- 拡張現実感アプリケーションに用いられる基盤技術に興味のある方

講師:平川 翼 氏(中部大学)
略歴:2013年広島大学大学院博士課程前期修了。2017年広島大学大学院博士課程後期修了。博士(工学)。2014・017年独立行政法人日本学術振興会特別研究員(DC1)。2014・015年ESIEE Paris客員研究員。2017年より中部大学研究員を経て、2019年中部大学特任助教。時系列予測、深層強化学習、医用画像処理の研究に従事。画像の認識・理解シンポジウム(MIRU)長尾賞(2019年・2020年)、フロンティア賞(2019年)、画像センシングシンポジウム(SSII)優秀学術賞(2020年)等を受賞。
概要: 深層強化学習はDeep Q-Network (DQN) の登場以降、様々なアプローチが提案されており、AlphaGoによる囲碁の攻略やロボットの自律制御などの様々な応用がなされています。本チュートリアルでは、従来の強化学習の基本的な考え方に触れ、深層学習を組み合わせた深層強化学習についての紹介を行います。また、時間の許す限り、最新の深層学習手法やAlphaGoの仕組み、深層強化学習の活用例を紹介します。
- 強化学習に興味のある方
- 深層学習の基礎は知っており、深層強化学習について理解したい方
- 深層強化学習の最新手法を知りたい方
- ゲーム攻略以外の深層強化学習の活用例を知りたい方
データ収集

講師:藤本 敬介 氏(ABEJA)
略歴: 2005年電気通信大学電気通信工学科卒業、2010年同大学大学院電気通信学研究科情報工学専攻前期後期課程修了。同年(株)日立製作所入社。基礎研究所、中央研究所にて自律制御ロボット、コンピュータビジョン、3次元形状処理の研究開発に従事。2016年よりABEJAに入社、少数データからの画像認識をはじめとした新規技術の開発やサービスの立ち上げを行う。
概要:Deep Learning(深層学習)では大量の良質なデータを学習することで、高い精度を発揮してきました。実問題にこれを適用させるためには、如何にして正しくデータを集めるかが重要な課題の一つとなっています。データを集める際に、質が悪いものや偏ったデータを集めてしまうと、適切にモデルを学習できません。本チュートリアルでは、大量の良質なデータを集めるための仕組みや手法、精度・速度面での改善方法、倫理や社会性バイアスに関して解説します。
- アノテーション技術に関する動向を知りたい方
- 実務でDeep Learningを用いる上で、データセットの作成について知りたい方
- データセットを収集する際の倫理や社会性バイアスにおいて注意すべき点について知りたい方