日本地震学会2020年度秋季大会

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Poster session (Oct. 31th)

Regular session » S02. Seismometry and monitoring system

S02P

Sat. Oct 31, 2020 4:00 PM - 5:30 PM ROOM P

4:00 PM - 5:30 PM

[S02P-01] Development of the Web application for WIN system -Porting of the function of IT kyoshin seismometer-

〇Takamori Ito1 (1.aLab Inc.)

WINシステムは無料で利用でき、充分な実績もあるため、外部とのデータ交換の必要性の有無にかかわらず、廉価に新たなテレメータシステムを構築する際には有力な候補となり得る。ただし、WINシステムはもとよりWebを利用した運用を考慮して実装されていないため、データを公開するような場合でも標準的に使用できる無料のツールは存在していない。また、unix上で表示にはX Windowを使用する前提のため、一部の研究者以外にとっては利用しづらいものになっていると考えられる。
 これに対して、IT強震計(鷹野他 2004)ではWebを用いた表示を表示を当初から実装しており、内部で扱う波形データもWINフォーマットを使用してきた。ただし、データファイルの格納ルール等が独自のものであり、表示に使用していたJavaアプレットもIT強震計用に特化した仕様で、WINシステムで汎用的に使用できるものではなかった。Javaアプレットのサポート終了に対応するため、波形表示用のJavaアプレットを代替するJavaScriptを開発した(伊藤 2018)が、その際、IT強震計に限らずWIN汎用で使用可能になるよう考慮した。
 IT強震計では、CGIとJavaアプレットが連携してWebアプリケーションとして動作していた。現在JavaアプレットをJavaScriptに置き換える作業を進めているが、CGIを整理するとともにWINシステムと連携して運用できるように開発を進めている。これにより、WINシステムをインストールしたサーバにapache等Webサーバをインストールし、いくつかの実行ファイルとCGIをコピーするだけで、収録データにWebからアクセスして表示できるようになった。
今後、サーバ側のプログラムと連携して各種の処理を行い結果を表示・継続処理につなげることで、より高度な運用をunixでない通常のPC、場合によってはスマートホン等から行えるように開発を進める。

(参考)
鷹野・伊藤・原(2004), IT強震計-その概念と試作-,地震学会,2004.10
伊藤(2018), JavaScriptによる地震波形表示の試み, 連合大会, 2018.5
伊藤(2018),WINシステムで利用可能なWeb利用のリアルタイム波形表示,地震学会,2018.10
伊藤 他(2019),廉価・容易に構築できる地震計ネットワークの提案,連合大会,2019.5
ITK Wave Viewer (winPrint.js), (http://seism.jp)