4:00 PM - 5:30 PM
[S09P-12] Stress change estimated from GNSS displacement and seasonal variations in seismicity
地震活動度は、降水量や灌漑などの地表や地下浅部に応力変化や強度変化をもたらす現象と相関があることが既往研究で指摘されている(e.g., Heki, 2003; Amos et al., 2014)。例えば、カリフォルニアでは地下水(荷重)の年変動による応力変化に対応して、地震活動が季節変動していることが報告されている(e.g., Amos et al., 2014; Johnson et al., 2017)。Johnson et al. (2017)では、GPSの鉛直変位から地下水荷重が断層面に与える応力変化を計算し、カリフォルニアでの地震活動が剪断応力が増加するときに発生しやすいことを示した。日本でも地震活動の季節変動性が指摘されており、積雪荷重や降水との関係が議論されているが(e.g., Heki, 2003; Ueda and Kato, 2019)、その原因として考えられる表層荷重による応力変化と直接比較した研究はほとんど行われていない。
本研究ではHeki (2003)で地震活動の季節変動性が指摘されている積雪領域において、地表の変位データから推定される地下での応力変化と地震活動の発生時期との比較・検討を行う。まず、GEONETの水平成分からBedford and Bevis (2018)の手法を用いて地震や余効滑り等の過渡的な変化を除くことで季節変動成分を抽出する。次にSagiya et al. (2000)の手法を用いて季節変動する歪の時系列を推定し、Okada et al. (1985)の手法を用いて地下での応力変化を計算する。その後、観測された地震(気象庁一元化処理震源カタログ)のメカニズム解に対する剪断応力、法線応力、ΔCFSなどの地震発生時の応力変化を計算し、Johnson et al. (2017)と同様に、地震が季節変動する応力変化に対し、どういうタイミングで発生するか定量的に評価する。
本研究ではHeki (2003)で地震活動の季節変動性が指摘されている積雪領域において、地表の変位データから推定される地下での応力変化と地震活動の発生時期との比較・検討を行う。まず、GEONETの水平成分からBedford and Bevis (2018)の手法を用いて地震や余効滑り等の過渡的な変化を除くことで季節変動成分を抽出する。次にSagiya et al. (2000)の手法を用いて季節変動する歪の時系列を推定し、Okada et al. (1985)の手法を用いて地下での応力変化を計算する。その後、観測された地震(気象庁一元化処理震源カタログ)のメカニズム解に対する剪断応力、法線応力、ΔCFSなどの地震発生時の応力変化を計算し、Johnson et al. (2017)と同様に、地震が季節変動する応力変化に対し、どういうタイミングで発生するか定量的に評価する。