2023年度全国大会(第58回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[98]-[105]

2023年11月12日(日) 09:00 〜 11:50 第III会場 (A棟 G2大講義室)

司会:泉山 塁威(日本大学)、池添 純子(徳島文理大学)、辻本 乃理子(流通科学大学)

09:00 〜 09:20

[98] 地方都市中心市街地における観光振興・賑わい創出を目的とした低未利用地の活用に関する研究

-中心市街地活性化基本計画に着目して

○先崎 智哉1、十代田 朗2、津々見 崇3 (1. 三菱地所株式会社、2. 國學院大學、3. 東京工業大学)

キーワード:低未利用地、有効活用、地方都市、賑わい、中心市街地活性化基本計画

本研究は、中心市街地活性化基本計画において、観光振興や賑わい創出と低未利用地がいかに取り扱われてきたか、賑わい創出を目的とした低未利用地の活用のためにいかなる事業が予定・実施されたのか、そして多くの事業が行われた都市およびその事業にはどのような特徴があるのか、を明らかにすることを目的としている。研究の対象は2022年4月現在において認定されている中活計画を有する非3大都市圏の都市のうち、中活計画本体が入手できた123都市である。分析の結果、中活計画では賑わい・観光や低未利用地が多く取り扱われ、いずれの期の計画においてもそれらが取り上げられてきたことを明らかにした。また、低未利用地を活用する事業は【誰でも歓迎型】【まちおこし型】【集客商売型】【生活環境向上型】【イベント特化型】【駐車場特化型】の6つに分類でき、【誰でも歓迎型】が中でも多く近年増加したタイプである。なお、事業の数値目標はあまり達成されていない。3都市の事例からは、積極的な事業の実施にはエリア構想が背景にあり、事業の効果は官民連携や資源連携により生まれることが示唆されたともに、タイプごとに賑わい創出への効果には違いがあることがわかった。