一般社団法人日本学校保健学会第68回学術大会

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一般演題(口演)

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O-21~O-26 健康教育、ライフスキル2

座長:森田 一三(日本赤十字豊田看護大学)

[O-25] 小学生における歯科保健に関する生活習慣と行動変容との関連

八木 泰子1, 岡本 希2 (1.兵庫教育大学大学院 学校教育研究科, 2.兵庫教育大学大学院)

キーワード:歯科保健 、行動変容段階、小学生

【目的】口腔内疾患は、生涯にわたり健康に影響を及ぼすため、小学生における歯と口の生活習慣の定着が必要である。そこで、口腔内の状況と歯に関する生活実態、背景や行動、意思決定との関連を明らかにした。
【方法】2022年3月、兵庫県内小学校3年生から6年生489名に、無記名の質問紙またはWEBによる調査を行った。内容は、口腔衛生要因(う歯の有無・生活習慣・保護者の態度等)と行動変容段階(無関心期、関心期、準備期、実行期、維持期)、ブラッシング行動スキルとした。割合の差の検定にはカイ二乗検定を、平均値の差の検定はt検定を行った。ブラッシング行動スキル尺度得点は、平均値±1SDが22.4±5.4点であったため、23点以上を高得点群、22点以下を低得点群とした。
【結果】う歯本数・歯の汚れと行動変容段階の間に有意な関連が見られた(p<.001、p<.002)。学年と行動変容段階には関連が認められなかった。う歯本数は自信(歯みがきが上手にできる)と有意な関連が見られた(p<.01)。ブラッシング行動スキル高得点群と低得点群における行動変容段階の分布は各々、高得点群(2.7%、5.3%、9.7%、8.1%、74.2%)、低得点群(9.6%、9.1%、11.7%、11.3%、58.3%)で、ブラッシング行動スキルと行動変容段階の間に有意な関連があった。
【結論】行動変容段階とう歯本数が少ないこと、歯の汚れが少ないこと、ブラッシング行動スキル尺度の点数が高いこととの間に有意な関連があった。