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[II-19-06] 哺乳回数の異なるホルスタイン種子牛のグルコースセンサーによる血糖モニタリング
【目的】グルコースセンサーを用いて血糖値の変化を連続的にモニターすることで哺乳子牛の栄養・健康状態を把握する技術開発を目指す。本研究ではセンサーを装着して哺乳回数の異なる子牛の血糖値変動を観察する。【方法】ホルスタイン種哺乳子牛を供試した。臨床用グルコースセンサーを装着してセンサーグルコース値を連続測定するとともに、頸静脈に装着した留置針から給餌前後、経時的に採血を行って実際の血糖値と比較した。また、糖負荷(0.2g/kg体重)による高血糖に対する反応も調べた。哺乳は朝夕2回区(2.5L×2回、7時間間隔)と朝夕の間に2回追加した4回哺乳区(1.25L×4回、2時間20分間隔)を設定した。【結果】糖負荷により血糖値が急激に上昇してもグルコースセンサーはその変動を感知できた。2回哺乳した子牛の血糖値は、4時間程度持続する上昇反応を示した。一方、4回哺乳区では哺乳によって血糖値は上昇するものの、それぞれのピークは小さく複雑な変動となった。グルコースセンサーは2回と4回哺乳それぞれにおいて血糖値の経時変化を感知できたが、変動が複雑な4回哺乳区の方が実際の血糖値との一致度が低くなった。【結論】哺乳子牛の血糖値の変動パターンは給餌回数により異なり、グルコースセンサーはこの変化を測定できる。