日本体育・スポーツ・健康学会第72回大会

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生涯スポーツ研究部会 » 【課題B】 生涯スポーツは・人・地域社会・産業といかに関連するか

生涯スポーツ研究部会【課題B】口頭発表②

2022年9月1日(木) 09:00 〜 09:47 第7会場 (2号館1階12教室)

座長:館 俊樹(静岡産業大学)

09:00 〜 09:15

[生涯スポーツ-B-04] 身体障害児・者を持つ母親のソーシャルサポート向上を目指した親子運動プログラムが運動継続に対する見込み感に与える効果(ア)

*瀬川 海1、大平 雅子2 (1. 兵庫教育大学、2. 滋賀大学)

子育て世代の母親がソーシャルサポートを得ることによって、運動行動は促進されることが報告されている。しかし、子育て世代の中でも障害児・者を持つ母親が、ソーシャルサポートを得ることで運動へのやる気や運動を継続して行う見込み感が向上するかまでは検討されていない。そこで、本研究では、障害児・者を持つ母親が障害児・者と一緒に運動プログラムへ参加することによってソーシャルサポートを認知し、運動を継続する見込み感が高まるかを検証した。

中学・高校生の身体障害児・者3名とその母親3名を対象とし、2021年10月下旬に親子で運動プログラムに2日間参加してもらった。1回30分の運動プログラムの内容は、家でも取り組みやすいペアストレッチやエクササイズを中心に構成した。母親に対して運動プログラムの参加前・後で質問紙調査を行い、質問項目は運動セルフエフィカシー尺度(岡、2003)とスポーツソーシャルサポート尺度(菅ら、2011)とした。さらに、プログラム実施後の2021年12月中旬に、母親に対する運動実施状況や運動プログラム参加中や参加後の影響などを調査するため、半構造化面接によるインタビュー調査を行った。

質問紙調査の結果、母親3名の運動セルフエフィカシー尺度の得点が運動プログラム参加後に増加した。つまり、親子で運動プログラムに参加することは母親の運動に対するやる気や継続への意識を高める可能性が示唆された。それと同時に、スポーツソーシャルサポート尺度の下位尺度である手段的サポートの得点が運動プログラム参加後に増加した。インタビュー調査で、「身体障害のある親子同士で運動を行う環境であったため、周りを気にせず楽しむことができた」という意見もあり、手段的サポートを感じやすかったのかもしれない。したがって、親子運動プログラムは母親のソーシャルサポートの認知を高め、運動継続に対する見込み感を向上させる可能性がある。