[09方-ポ-31] 体操競技の平行棒における棒下宙返り倒立の発展技の類型化に関する発生運動学的研究
握りの変化に着目して
近年の男子体操競技の平行棒種目において、棒下宙返り倒立の技術をもとに派生した発展技は、非常に多く取り入れられている。その流行は、隆盛を極めているといっても過言ではないだろう。多くの選手によって技術開発が進み、採点規則上は同じ技として認定されるものであっても、多種多様な動感形態を目にすることが出来る。一方で、この系統の技の認定できる回数に制限がかかったり、捌き方によっては技の価値を認定しなかったりという対応がとられている。安易な流行技に偏りがちな発展方向を是正し、かつ理想的な技の追求が目指されているといえよう。
本論では、これらの技の発展傾向や選手によって開発されてきた技の実施方法を類型的に整理し、これから修得を目指す選手への有益な示唆を与えることを目的とする。
特に棒下宙返り倒立にひねりを合成する際の握りの変化に着目したい。弾性に富んだ器械器具の発展と、それをうまく利用した選手の技術開発によって裏付けられ、卓越したスピード感と上昇力が担保された現代の棒下宙返りの技術は目覚ましいものがある。そこに、効率的にひねりを合成する際にポイントとなる握り換え動作も、巧みな技術が出現しているといえる。
そこで、握り換えの仕方が今後どのような発展技に有効的に結びついていくのか、またそれをもとに今後どのような方向に技が発展しうるのかについても言及したいと考える。
本論では、これらの技の発展傾向や選手によって開発されてきた技の実施方法を類型的に整理し、これから修得を目指す選手への有益な示唆を与えることを目的とする。
特に棒下宙返り倒立にひねりを合成する際の握りの変化に着目したい。弾性に富んだ器械器具の発展と、それをうまく利用した選手の技術開発によって裏付けられ、卓越したスピード感と上昇力が担保された現代の棒下宙返りの技術は目覚ましいものがある。そこに、効率的にひねりを合成する際にポイントとなる握り換え動作も、巧みな技術が出現しているといえる。
そこで、握り換えの仕方が今後どのような発展技に有効的に結びついていくのか、またそれをもとに今後どのような方向に技が発展しうるのかについても言及したいと考える。