一般社団法人資源・素材学会 2023年度 春季大会

講演情報(2023年2月3日付 確定版)

一般講演

【一般講演】 岩盤工学/資源開発技術

2023年3月15日(水) 09:20 〜 12:00 第1会場 (6号館 1階 614)

司会:才ノ木 敦士(熊本大学),羽柴 公博(東京大学)

11:20 〜 11:40

[3K0101-07-06] (学生発表:修士課程) Cole-Coleモデルによる複素導電率空間分布推定における周波数依存性

○平井 裕希1、三ケ田 均1、武川 順一1 (1. 京都大学)

司会:羽柴 公博(東京大学)

キーワード:Cole-Coleモデル、地中レーダ探査、複素導電率、チャージアビリティ、散乱

地下浅部の鉱物探査手法の1つとして地中レーダ探査が挙げられる。地中レーダ探査は探査対象の位置や深度の推定に多用されているが、これまで物性推定に踏み込んだ解析はあまり行われていない。所属研究室では、この問題を解決するために電磁波の反射情報のみを利用する地下鉱物の複素導電率推定法を提案し、本講演者により複素導電率推定値の空間分布から地下物性の水平方向の変化を捉えられることを確認した。この研究をさらに前進させるためには、複素導電率推定値の空間分布をより詳細に解析し、電磁波散乱の影響を評価する必要がある。本研究では水平方向に導電率が変化するモデルを設定し、送信源の周波数を変化させることで推定結果がどのような影響を受けるのかを数値実験により検討した。結果、高周波では推定値が変化する領域が小さくなる傾向が見られ、電磁波の散乱の影響を低減して推定できる可能性が示された。地下に埋没した資源などの探査で推定するチャージアビリティの評価には、周波数による可探深度の差異を考慮した探査周波数帯の設定についても検討が必要であるとの結論を得た。

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