日本薬学会第143年会(札幌)

セッション情報

一般シンポジウム

[S60] 抗がん剤心毒性の統合的な理解~基礎から臨床まで~

2023年3月28日(火) 14:00 〜 16:00 [E3会場] 高等教育推進機構 E310 (E棟3F)

オーガナイザー:諫田 泰成(国立衛研)、黒川 洵子(静岡県大薬)

近年、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤など新たな抗がん剤の開発に伴い、がん患者の生命予後が大きく改善し、がんサバイバーが増加しています。一方、がんサバイバーの増加に伴って、今まで顕在化していなかったがん治療によって起こる副作用が大きな問題となってきました。特に、心臓は生命維持に重要な臓器であり、がん治療に関連した重篤な副作用として心血管疾患が引き起こされ、がん患者ならびにサバイバーのQuality of Lifeの低下や生命予後へ影響を与えることが報告されています。このような状況のもと、「腫瘍循環器学」という新しい学際領域が大変注目を集めており、国内外で活発に議論されております。
そこで、本セッションでは、抗がん剤による心毒性の予防や毒性発現メカニズムなどの視点から、非臨床から臨床までをカバーしたエキスパートにより、それぞれの最先端の研究内容や今後の課題についてご講演をしていただきます。これによりbenchからclinicまで腫瘍循環器学の理解が深まり、抗がん剤による心毒性で苦しんでいるがん患者を一人でも多くサポートできるような取り組みにつながることが期待されます。

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