2018年秋の大会

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VI. 核融合工学 » 601-2 核融合炉材料工学(炉材料,ブランケット,照射挙動)

[2N13-15] 水素同位体挙動

2018年9月6日(木) 15:50 〜 16:40 N会場 (D棟 D23)

座長:大矢 恭久(静岡大)

16:05 〜 16:20

[2N14] 原型炉ブランケット環境における低放射化フェライト鋼F82H中の水素同位体透過挙動

*木村 圭佑1、望月 惇平1、堀越 清良1、松永 萌暉1、藤田 光2、沖津 康平2、坂本 宜照3、染谷 洋二3、中村 博文3、近田 拓未1 (1. 静岡大学大学院総合科学技術研究科、2. 東京大学、3. 量子科学技術研究開発機構)

キーワード:低放射化フェライト鋼、水素、透過

核融合原型炉燃料サイクルにおけるトリチウムの透過漏洩は、燃料効率と安全の確保の観点から厳しい制御が求められる。これまで、構造材料候補である低放射化フェライト鋼中の詳細な水素同位体透過挙動が調べられている。また、構造材料に熱処理を施し表面酸化させることでトリチウム透過を抑制できることが示されているが、実機環境において想定される構造材料の表面変化がトリチウム透過に及ぼす影響に関する報告は少ない。そこで本研究では、原型炉燃料サイクルにおけるトリチウム透過挙動の予測のため、低放射化フェライト鋼板材に対して実機模擬条件で熱処理を施し、X線光電子分光法などによる表面分析やガス透過法による重水素透過試験を行うことで表面生成物の組成や構造および水素同位体透過挙動を調査した。表面分析の結果、試料表面に鉄酸化物層が形成されており、重水素の透過量が未処理の試料と比較して約1/4に抑制することが確認された。