2018年春の年会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 405-1 放射性廃棄物処理

[1N01-06] 汚染水および二次廃棄物の処理技術

2018年3月26日(月) 14:45 〜 16:20 N会場 (M3棟 M3-211)

座長:天本 一平 (JAEA)

14:45 〜 15:00

[1N01] Sr2+選択吸着用マンガン酸化物イオンふるい造粒体のカラム吸着特性

*馮 旗1、内田 満美1、松岡 聖香1、神田 玲子2 (1. 香川大学、2. K&A環境システム)

キーワード:Sr2+吸着、放射線汚染水、イオンふるい、マンガン酸化物、造粒体

福島第一原子力発電所事故の放射性汚染水処理は原発事故処理の重要な課題である。汚染水には多くの海水成分が含まれているため、Cs+とSr2+の除去が難しく、高選択吸着剤の開発が求められている。マンガン酸化物は優れた陽イオン吸着特性を持ち、また、様々なトンネル構造や層状構造が存在する。本研究では、Sr2+と同じくらいのイオン半径を有するNa+とマンガン成分を混合して焼成し、Sr2+の大きさと同じくらいサイズの細孔を持つ層状構造Na0.7MnO2.05系イオンふるい吸着剤を合成し、イオンふるい効果を利用したSr2+高選択吸着剤を開発し、天然海水からのSr2+吸着特性を調べた。さらにNa0.7MnO2.05系イオンふるい吸着剤の造粒体を作製し、汚染水処理条件でのSr2+吸着カラム実験、および核燃料リサイクル高塩濃度廃液条件でのSr2+吸着カラム実験を行い、Sr2+吸着性能を評価した。造粒したマンガン酸化物イオンふるいは、Sr2+に対して非常に高い選択吸着特性を示し、従来の吸着剤より高いSr2+吸着性能を示した。特に高塩濃度条件では、優れた選択吸着性能を発揮できることがわかった。