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[1I06] 福島における放射性物質分布調査
(6) 福島県山木屋地区の渓流・河川における溶存態Cs-137の動態
キーワード:福島第一原子力発電所事故、Cs-137、除染、Kd
2011年3月11日に福島第一原子力発電所(FDNPP)事故が発生し、大量のCs-137が環境中に放出された。その多くは森林域に降下、沈着し河川水系を通じて環境中を移行しているため森林源流域における放射性セシウム137の挙動を明らかにすることが重要である。 本研究では福島県山木屋地区の渓流と、その下流に位置する口太川と水境川で2011年以降行っている長期モニタリングに基づき、河川水中Cs-137の動態を明らかにすることを目的とした。調査方法はSSサンプラー、有機物ネットを用いてSS、粗大有機物を捕集、採水し実験室にてゲルマニウム半導体検出器でCs-137濃度の測定を行った。さらに渓流、河川水中のDOC,EC,K⁺の濃度の測定も行った。その結果、K⁺濃度に関わらず渓流水中の溶存態Cs濃度は夏季に他の季節に比べ1.5~2.0倍高い濃度を示した。