2022年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-2 放射性廃棄物処分と環境

[3C09-14] 材料

2022年9月9日(金) 14:45 〜 16:25 C会場 (E1棟2F 22番教室)

座長:尾上 博則(NUMO)

15:00 〜 15:15

[3C10] セメント構成結晶の放射線分解水素生成収率

照射温度の影響

*熊谷 純1、 細見 奎輔2、長谷川 晋也3、根岸 久美3、井田 雅也3 (1. 名大未来研、2. 名大工、3. 太平洋コンサルタント)

キーワード:放射線分解水素生成収率、セメント構成結晶、結晶水、γ線

セメントを構成するC-S-H,Ca(OH)2,エトリンガイト,モノサルフェートの四つの単結晶を,室温から90℃の温度範囲でγ線照射し,放射線分解水素生成収率GH2を測定した.その結果,これらの結晶のGH2は室温で0.3〜0.5程度であり,構成結晶比から得られるセメントのそれは0.3となった.照射温度が90℃の場合は,どの結晶でも室温時より10%程度GH2が上昇した.これらの結果より,セメント中の結晶水がγ線照射されると,液体水のGH2の2/3程度の収率で水素分子が生成し,温度上昇と共にその値が上がると見積もられる.