2022年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 504-2 核化学,放射化学,分析化学,アクチノイドの化学

[3D08-11] 分析技術2

2022年9月9日(金) 14:45 〜 15:55 D会場 (E1棟2F 23番教室)

座長:佐々木 祐二(JAEA)

15:15 〜 15:30

[3D10] 環境試料中の135Cs/137Cs同位体比測定のための化学分離法の開発

*島田 亜佐子1、野村 雅夫2、塚原 剛彦2、武田 聖司1 (1. JAEA、2. 東工大)

キーワード:135Cs/137Cs同位体比、東京電力福島第一原子力発電所事故、環境試料、廃止措置終了確認

廃止措置終了確認において東京電力福島第一原子力発電所起源の放射性Csをバックグラウンドとして差し引くことが認められている。環境試料に対して134Cs/137Cs放射能比を用いた起源特定が広く行われているが、134Csの半減期は2年であり将来の廃止措置終了確認時には測定が困難であるため半減期133万年の135Csを利用した135Cs/137Cs同位体比による起源特定がより有効になると考えられる。135Cs/137Cs同位体比測定のためには土壌中からCsを分離・精製する必要があるが、1 Bqの137Csは312.5 fgであり、濃度が1 Bq/g程度の土壌から十分定量可能な137Csを得るには多量の土壌を処理する必要がある。そこで、Csに対して選択性のあるBOBCalixC6を用いた新たな溶媒抽出法を考案し、東海村で採取した土壌(約150 g)に適用して135Cs/137Cs同位体比を得た。